ブランズ市川真間II問題の市川市で請願採択

林田力

千葉県市川市議会は「市川の住環境を守るために建築基準法の日影規制の強化を求める請願」を平成26年6月市川市議会定例会で採択した。請願の背景には東急不動産のブランズ(BRANZ)市川真間とブランズ市川真間IIによる住環境破壊がある。

ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIは共に14階建ての新築分譲マンションであるが、日影・ビル風・圧迫感などの住環境破壊が問題になっている。近隣住民は住環境と調和させるために階数を下げることを求めているが、東急不動産は14階が合法と主張して聞く耳を持たない。合法ならば住民に迷惑をかけようと住環境を破壊しようと構わないとするところに東急不動産の不誠実さが現れている。これは東急不動産消費者契約法違反訴訟と同じである(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。

東急不動産の合法性の主張も東急不動産消費者契約法違反訴訟と同じく怪しい。東急不動産は発散方式という計算手法で計算して14階が合法と主張している。日影規制の計算方法には閉鎖方式と発散方式があるが、発散方式は道路がある限り敷地みなし境界線が斜め方向に広がり、閉鎖方式では建設できないような高層建築が可能になってしまう。現実にブランズ市川真間IIは閉鎖方式では14階は違法になる。

発散方式は日影範囲を広げ、建物周囲の住環境を悪化させる。そのために市川市では運用規定で「原則として閉鎖方式で行うこと」と定めて行政指導をしてきた。ブランズ市川真間に反対する住民らは「全国に先駆けて発散方式は認めないと決めた市川市の先進的な政策は、他の自治体へ今後広まっていくものと思われる」と評価する。

市川市内の建築物でも指定建築確認検査機関に申請する場合は発散方式でも建築確認が下りている。ブランズ市川真間IIも指定建築確認検査機関に申請される。そのため、請願では「市川市が率先して、事業者ならびに指定建築確認検査機関に対して『日影規制でみなし境界線を設定する場合、発散方式を適用せず閉鎖方式による』と計画相談において指導を強化」することを求めている。

しかし、東急不動産は請願採択後の6月25日の住民説明会(市川公民館)でも不誠実な対応に終始した。住民の報告によると東急不動産側は「市川市がすすめている閉鎖方式では、10階しか建たないので14階の計画は変更できません」と回答したという。住民の問いかけ「東急不動産の傲慢な考えは住民には理解できないので、次の説明会で大企業としての倫理観を説明して下さい」には回答がなかった。「真間地区の景観を守る会」は「第6回説明会で東急は市議会の決議を強引に無視しました」とまとめている。

当たり前の感情を持たない東急不動産のブランズ市川真間建設に住民は絶対に賛同しない。東急不動産のブランズ市川真間建設は金の卵を産むガチョウを手に入れようとして、ひき肉にするようなものである。東急不動産の住民対応は冬の寒風よりも冷たい。



資料:市川の住環境を守るために建築基準法の日影規制の強化を求める請願

請願第26−4号 市川の住環境を守るために建築基準法の日影規制の強化を求める請願(建設経済委員会付託)

受理年月日 平成26年5月30日

紹介議員 石原よしのり 秋本のり子 金子貞作 守屋貴子 湯浅止子 堀越優 佐藤義一 金子正



市川の住環境を守るために建築基準法の日影規制の強化を求める請願

【請願の趣旨】

建築基準法では建物の高さを制限するために様々な規定がありますが、住居地域の日照を保護するために、建築基準法第56条の2は日影時間を制限しています。具体的には、敷地境界から5mと10mのラインを設定して、用途地域ごとに市が定めた各ラインの日影制限時間を超えてはならないとしています。その中で、敷地が道路と接している場合は、敷地境界線を道路幅に応じて外側に拡げる「敷地みなし境界線」の緩和規定があります。このみなし境界線を設定する方法として、「閉鎖方式」と「発散方式」の2種類があり、前者はみなし境界線がぐるりと敷地を囲みますが、後者はみなし境界線が閉じずに道路がある限り斜め方向に永遠に広がっていきます。

建物の形や道路の位置によっては、発散方式で計算を行えば閉鎖方式よりも高い建物を建てることが可能で、近隣住民にとってはより長い日影時間を強いられることになります。発散方式のみなし境界線の設定方法は、従来から専門家の間では問題があると言われており、市川市でも運用規定で「原則として閉鎖方式で行うこと」と定め行政指導をしてまいりました。しかし現実には、他自治体と足並みを揃え指定建築確認検査機関が発散方式で行った建築確認も市川市は認めております。

本年3月、さいたま地裁の判決で、みなし境界線を発散方式で設定することは違法であり、発散方式で行われた建築確認を無効とするとした判断が示されました。今後、国土交通省も建築確認検査機関も発散方式を認めない方向に動いていくものと見込まれます。

住環境を良好に保つまちづくりを行うことは市川市長の基本方針でもあり、日影を広げてしまう発散方式を安易に認めることは、本来認めるべきではない高さ、形状の建物の建築を許し、市川の住環境や景観に悪影響を及ぼすことにつながってしまいます。

このような背景に鑑み、前述の通り市川市は国に先んじて閉鎖方式を原則としてきたわけですから、市川の良好な住環境を守るために、市内の建築物の確認申請においては、国の基準改訂や他自治体の動向を待つことなく市川市が率先して、事業者ならびに指定建築確認検査機関に対して「日影規制でみなし境界線を設定する場合、発散方式を適用せず閉鎖方式による」と計画相談において指導を強化していただきたく請願いたします。



平成26年5月30日

市川市議会議長

岩井清郎様



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