真間地区の景観を守る会

ブランズ市川真間の住環境破壊

林田力

東急不動産のブランズ(BRANZ)市川真間とブランズ市川真間IIが住環境を破壊するとして、建設反対運動が起きている。ブランズ市川真間は14階建て(高さ地上43m)である。ブランズ市川真間IIはブランズ市川真間のバス通りを挟んだ反対側で、同じく14階建ての計画である。

住民らは「真間地区の景観を守る会」を結成している。現地は千葉県市川市真間一丁目で、京成線・市川真間駅の北側にある。建設地周辺では「東急不動産14階マンション建設反対」「東急不動産 景観破壊!住民無視の建設反対!」などの横断幕や旗が林立する。住民は「問題を解決するためには建物の高さや大きさを変える事により近隣に対する日影の問題や更にはビル風の問題等の解決を図っていく以外に方法が無い」と指摘する(「ブランズ市川真間(II)の件」2014年4月7日)。

ブランズ市川真間
ブランズ市川真間は近隣商業地域を含むが、その北側は第一種低層住宅専用地域である。ここは最も良好な住環境を守らなければならない地域である。12種類の用途地域の中では最も厳しい建物規制が決められている。そのような場所に2棟の高層マンションを建設する東急不動産は脱法的である。脱法ハーブや脱法ハウスと同じメンタリティである。

真間地区は歴史と文化・自然に富む閑静な住宅地であり、東急不動産の高層マンションは似合わない。真間川や桜土手公園、真間山の水と緑は市民に潤いを与えている。真間を舞台とした手古奈伝説は万葉集にも歌われた。手古奈という女性は自分を求めて二人の男が争うのを見て、自ら命を絶ったという源氏物語の宇治十帖のような話である。

山部赤人は「我も見つ人にも告げむ葛飾(勝鹿)の真間の手児名(手古奈)が奥津城処」と歌っている。高橋虫麻呂は「葛飾の真間の井を見れば立ち平(な)らし水汲ましけむ手児名し思ほゆ」と歌った。

ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIは低層住宅地の景観を圧倒・阻害する。ブランズ市川真間もブランズ市川真間IIも戸建て住宅が立ち並ぶ古い町並みに突出する。これは周囲の環境と調和せず、優しい景観を破壊する。高齢者が多い近隣住民に強力な圧迫感を与え続ける。

ブランズ市川真間IIでは敷地内の松の木も切り倒す計画である。住民は保存を求めている。

住民が保存を求める松の木
ブランズ市川真間
ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIの安全性も懸念される。真間地区は砂地盤で地下水も浅い。地震の時に液状化する可能性もあり、ブランズ市川真間やブランズ市川真間IIの杭が折れて倒壊し、近隣の住宅を押し潰す危険もある。東急不動産マンションでは建築士資格を持たない無資格者が構造設計者になった例もある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』「耐震強度偽装事件と欠陥施工」)。

ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIは住民に迷惑や危険ばかりをもたらし、良いことは一つもない。人口の急増によって道路は混雑し、水道管の圧力不足で2階の水道の水が出なくなり、古い下水道管も一杯になってトイレ水が流れなくなるトラブルも考えられる。

ブランズ市川真間IIに日影規制違反批判

ブランズ市川真間IIが日影規制違反と批判されている。ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIは真間2丁目と3丁目の住宅地を日影にし、健康的な生活を破壊する。ブランズ市川真間IIの冬季の日影は北側の低層住宅地に最長310mまで延び、真間2丁目と3丁目の住宅170戸が日影の影響を受ける。暖房費がかかる、洗濯物が乾かないなどの弊害がある。

住民は以下のように指摘する。「二つの建物が竣工すると、これ等マンションの北側に位置する真間地区(第1種住居専用地域)は南側の天空を大きく塞がれて景観を損なうのみならず、日照権を奪われる結果にもなります」(「ブランズ市川真間(II)の件」2014年4月7日)

ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIは複合的な日影をつくる。これは建築基準法を悪用した実質的な違反建築であると批判される。ブランズ市川真間IIが建築基準法第56条の2違反とも批判される。

東急不動産の日影計算に問題がある。東急不動産は日影時間を長くとれる発散方式で計算する。この発散方式は、さいたま地裁平成26年3月19日判決で違法とされた。閉鎖方式で計算するならば、計画の高層建物は日影規制に適合しなくなる。住民らは2014年4月3日に市川市役所に陳情書や日影規制違反図面を提出した。

ブランズ市川真間II建設地
ブランズ市川真間

ブランズ市川真間のビル風被害

ブランズ市川真間ではビル風被害が起きている。住民が2014年3月13日にブランズ市川真間の南側で風速を測定したところ毎秒10〜12メートルもあった。この日の気象庁発表の市川市の風速は5〜6メートルであった。

ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIの間のバス通りでは雨の日に風が強くて傘をさせなくなったとの声も出ている。近隣の住宅では植木鉢が飛ばされるなどの被害も出ている。ビル風が強い地域では資産価値も落ちるという経済的被害も受ける。

ブランズ市川真間のビル風被害は複合被害になる。ブランズ市川真間IIが建設されれば風害は悪化する。住民は「2棟のマンションに挟まれた道路では「ビル風」により発生する乱気流により歩行者の転倒障害の発生が懸念されています」と指摘する(「ブランズ市川真間(II)の件」2014年4月7日)。

東急不動産住宅事業ユニット首都圏住宅事業本部は4月28日付で「建物周辺に植栽を配置すること等により、風量をより緩和する施策を検討している」と回答する。しかし、植栽は世田谷区玉川の二子玉川ライズで効果がないことが判明している(林田力『二子玉川ライズ反対運動14中野ビル風』「二子玉川ライズ風害状況説明会」)。

東急不動産は第2回近隣説明会(市川公民館、2014年2月20日)で「今までの東急不動産が建設した実例では、風による人的被害は出ていません」と説明したが、虚偽である。東急電鉄・東急不動産の二子玉川ライズでは深刻なビル風被害が起きている。

「東京都世田谷区の東急二子玉川駅前に完成した再開発ビル前で、強風を受けた80代の女性が倒れて骨折するなど、過去1年間に少なくとも3人が重軽傷を負っていたことが、周辺住民への取材で分かった。」(山内悠記子「二子玉 「ビル風害」 住民が対策要望」東京新聞2012年7月1日)

東急不動産は風害予測も不誠実である。東急不動産は平均風速に基づいてシミュレーションしている。ビル風被害は最大風速の時に大きくなる。故に最大風速で安全かをシミュレーションしなければ意味がない。真間地区の景観を守る会は2014年5月6日付「風環境予測解析に関する申し入れ書」で東急不動産の風害予測の問題を指摘している。

「4月10日に開催された「ブランズ市川真間II」の説明会で、風環境シミュレーションの結果を提出されましたが、解析で入力した平均風速の1.9m/秒が風害を予測するには全く実態のない数値であることを、多くの出席した住民が指摘し憤慨しておりました。この風速は船橋観測所の3年間平均風速を採用したとのことであるが、これは統計学的にも意味がなく、強風である日最大瞬間風速を解析に用いるべきです。」

世田谷区の二子玉川東地区風調査検討プロジェクト専門家会議でもビル風にあおられて転倒という場合は最大瞬間風速の問題になるとして、細大瞬間風速で議論している(林田力『二子玉川ライズ反対運動14中野ビル風』「二子玉川ライズ風害状況説明会」)。

東急不動産はマンション工事でも住民無視である。ブランズ市川真間の新築工事とブランズ市川真間II建設地建物の解体工事が同時並行で行われ、近隣住民は振動・騒音で連日苦しめられている。工事の騒音・振動で近隣の動物病院が手術できなくなるという被害を受けた。

ブランズ市川真間の工事現場は廃材の管理も不十分である。強風時に工事現場の廃材やガラが隣地に飛び込んで住民は怖い思いをしている。目に映る世界は美しいにもかかわらず、東急不動産は何と汚いことか。

ブランズ市川真間の不誠実

ブランズ市川真間の建築紛争において東急不動産は一貫して不誠実である。住民はブランズ市川真間に対して階数を下げ、建物のセットバックを要望したが、東急不動産は完全に無視し、工事を進めた。その怒りの住民感情が冷めない中で、東急不動産は隣地にも同じく14階建てのブランズ市川真間IIを建てようとする。東急不動産は横暴である。

東急不動産は秘密主義である。第1回近隣説明会(市川公民館、2014年2月10日)では敷地の高さや壁面後退距離を記入しない配置図を住民に配賦した。市川市紛争条例では、配置図に敷地の高さと壁面後退距離を記入することになっており、条例違反である。

東急不動産が第3回近隣説明会(市川公民館、2014年3月5日)で配布した日影図には住宅の位置が記入されていなかった。自分の家がどうなるかという住民の関心を無視するものである。東急不動産には住民に歩み寄る、住民の立場を考える、住民の意見を汲み取るという姿勢が皆無である。自社と相対する住民とは事実上対話を拒絶し、自己の考えに踏み絵を踏ませる。内部に批判者・点検者を持たず、排除するために自己と異なる価値観の者がいるという想像力は働かず、ますます視野が狭くなる。

近隣住民は東急不動産担当者の不誠実な対応に憤っている。住民の切実な要求に答えず、ニヤニヤ笑っていたという。住民が東急不動産の三枝利行社長に対して内容証明郵便で担当者交代を求めたほどである。「一方的に住民側に多くの犠牲を強いておいて、自分の方は何等の償いも努力もしていないのではないかと責められても返事のしようがないのではないでしょうか」と追及する(「ブランズ市川真間(II)の件」2014年4月7日)。

市川駅前には市川ロータリークラブが「四つのテスト」と題する石碑を設置している。「真実かどうか」「みんなに公平か」「好意と友情を深めるか」「みんなのためになるかどうか」。東急不動産のブランズ市川真間建設は全てに反する。ブランズ市川真間の建設強行は、真面目に生きる者の否定である。

東急不動産の負の評価を払拭することは難しい。東急不動産の不誠実は東急不動産消費者契約法違反訴訟でも同じである(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。ブランズ市川真間の売主は東急不動産、販売代理は東急リバブル、管理は東急コミュニティーと東急不動産消費者契約法違反訴訟と同じトライアングルである。

ブランズ市川真間II建設工事標識修正

東急不動産の分譲マンション「ブランズ市川真間II」(千葉県市川市真間)の建設工事標識(お知らせ看板)の一部内容が遅くとも2014年5月24日に変更された。ブランズ市川真間IIは住環境を破壊するとして住民反対運動が起きている。住民はブランズ市川真間IIの日影規制違反も指摘する。5月24日時点で東急不動産から住民への変更説明はなされていない。

東急不動産はブランズタワー文京小日向(東京都文京区小日向)で高さ違反で建築確認を取り下げたことがある(林田力『東急不動産だまし売り裁判25』「ブランズタワー文京小日向は過去に高さ違反で建築確認取り下げ」)。また、東急不動産の巨大地下室マンション「新宿余丁町計画」(新宿区余丁町)は建築審査会によって建築確認が取り消された。住民の東京不動産への不信感は深い。

変更箇所は白いテープが貼られている。構造が鉄筋コンクリート造から鉄筋コンクリート造一部鉄骨造になった。階数は地上14階地下1階から地上14階地下0階になった。着工が平成26年6月30日から7月1日になった。建築主の東急不動産株式会社住宅事業本部が東急不動産住宅事業ユニット首都圏住宅事業本部になった。敷地面積は3608.84平米から3609.05平米になった。建築面積は1834.4平米から1742.15平米になった。延床面積は9773.51平米から9705.43平米になった。

ブランズ市川真間IIは東急不動産と安田不動産が建築主で、株式会社錢高組一級建築士事務所が設計者である。計画では2016年(平成28年)3月31日に竣工を予定する。

ブランズ市川真間写真

林田力

林田力『東急不動産だまし売り裁判26ブランズ市川真間』(Amazon Kindle)はブランズ市川真間とブランズ市川真間IIの住環境破壊を取り上げる。『東急不動産だまし売り裁判26ブランズ市川真間』の表紙はブランズ市川真間建設に反対する住民運動の幟の写真である。黄緑色の幟で、東急不動産を批判する。「東急不動産 景観破壊!住民無視の建設反対!」と記されている。

ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIは千葉県市川市真間の住環境に適合しない。ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIは住民の住環境を奪う。市川市真間の環境は、そこにしかない。ブランズ市川真間とブランズ市川真間IIによって東急不動産だけが儲かり、住民は苦しむ地域になってしまう。ブランズ市川真間反対運動は人間らしい営みを取り戻す闘いである。

東急不動産の説明は薄っぺらで空虚である。東急不動産の説明に対して聴衆は一様に嫌悪か退屈か不服かの表情を浮かべている。住民と東急不動産の間には根本的な見解の対立から生じる緊張関係が生じている。東急不動産は、あまりにも想像力が欠けている。住民の嘆きは深い。「理不尽だ。東急不動産は何故、ここまで高圧的になれるのか」。

東急不動産には住民への気遣いが全く見られない。東急不動産営業は友好的ではない。東急不動産営業は、いつでも失礼な態度をとるのだろうか。

東急不動産の主張は、人を滅多刺しにしておいて、全く殺意が無かったと意味不明的な釈明するようなものである。東急不動産が住民の精神を軽んじるものであることは確かである。東急不動産営業は性格も個性もなく、強欲資本主義(市場原理主義)の手足に過ぎないようである。東急不動産は恐ろしく危険である。至るところで災難が待ち構えている。

ブランズ市川真間
ブランズ市川真間
ブランズ市川真間
ブランズ市川真間

【既刊】『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』『東急不動産だまし売り裁判購入編』『東急不動産だまし売り裁判2リバブル編』『東急不動産だまし売り裁判3』『東急不動産だまし売り裁判4渋谷東急プラザの協議』『東急不動産だまし売り裁判5東京都政』『東急不動産だまし売り裁判6東急百貨店だまし売り』『東急不動産だまし売り裁判7』『東急不動産だまし売り裁判8』『東急不動産だまし売り裁判9』『東急不動産だまし売り裁判10証人尋問』
『東急不動産だまし売り裁判11勝訴判決』『東急不動産だまし売り裁判12東急リバブル広告』『東急不動産だまし売り裁判13選挙』『東急不動産だまし売り裁判14控訴審』『東急不動産だまし売り裁判15堺市長選挙』『東急不動産だまし売り裁判16脱法ハーブ宣伝屋』『東急不動産だまし売り裁判17』『東急不動産だまし売り裁判18住まいの貧困』『東急不動産だまし売り裁判19ダンダリン』『東急不動産だまし売り裁判20東急ハンズ過労死』『東急不動産だまし売り裁判21東京都知事選挙』『東急不動産だまし売り裁判22東急不動産の遅過ぎたお詫び』『東急不動産だまし売り裁判23江東区』
『東急不動産だまし売り裁判訴状』『東急不動産だまし売り裁判陳述書』『東急不動産だまし売り裁判陳述書2』『東急不動産だまし売り裁判陳述書3』
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