江東区マンション等の建設に関する条例を改正し、壁面後退距離の拡大を求める陳情

平成27年11月16日
江東区議会議長
山本香代子殿

江東区マンション等の建設に関する条例を改正し、壁面後退距離の拡大を求める陳情

陳情者住所 江東区東陽 3 丁目 21 番 5 号松葉ビル 202 号室
電話・FAX 03-3644-6015
団体名 希望のまち東京 in 東部
代表 林田 力  

【趣旨】
江東区マンション等の建設に関する条例第13条を改正し、戸建て住宅と面している場合の壁面等の後退距離を少なくとも1メートル以上と定めてください。

【理由】
壁面後退は採光や通風、プライバシーの確保等、良好な住環境を確保する上で重要な規定です。壁面後退は防災上のリスクを減らすことができます。大阪市西成区玉出西では2015年5月28日にマンションの3〜5階部分のコンクリート外壁数10平方メートルが崩れ、隣の2階建て民家の屋根に直撃しました(「マンション外壁崩れ、隣家に直撃」朝日新聞2015年5月28日)。
江東区マンション等の建設に関する条例では第13条で壁面後退を定めていますが、「規則で定める距離以上」となっており、規則の裁量が大きく、実質的な法規創造力を持たない規定になっております。
江東区マンション等の建設に関する条例施行規則第9条は「条例第13条の規則で定める距離は、50センチメートルとする。ただし、区長がやむを得ないと認める場合は、この限りでない」と定めます。この50センチメートルという距離は民法第234条第1項と同じです。周辺住宅への圧迫感の大きいマンションにおいては建築物一般とは異なる規制が求められます。
よって、江東区マンション等の建設に関する条例第13条を改正し、戸建て住宅と面している場合の壁面等の後退距離を少なくとも1メートル以上と定めることを求めます。


江東区議会で壁面後退距離拡大陳情審議

江東区議会は2015年12月8日(火)、平成27年第4回定例会防災・まちづくり対策特別委員会を開催した。希望のまち東京in東部が提出した「江東区マンション等の建設に関する条例を改正し、壁面後退距離の拡大を求める陳情」(27陳情第47号)が審議され、継続審査とされた。

住宅課長は江東区の立場を以下のように説明する。

*****

江東区マンション等の建設に関する条例施行規則に規定されている壁面後退距離50センチメートルは、民法第234条第1項の規定、「建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない」という文言に準拠したものであり、それ以上の距離の拡大については、建築主と近隣住民との話し合いによるものと考えてございます。したがいまして、本区としましては、壁面後退距離を今以上に拡大するという考えはございません。

*****

陳情は「周辺住宅への圧迫感の大きいマンション」について民法以上の規制を求めており、民法に準拠したとの答弁は回答になっていない。「建築主と近隣住民との話し合いによるものと考えてございます」は建築主が住民を無視して一方的に建築できる状況で意味がない。だから規制が求められている。

壁面後退距離陳情について最初に質問した委員は図師和美委員である。江東区は壁面後退距離を50センチメートルで問題ないと言い張るが、問題があると考えるから壁面後退距離の拡大を求める陳情が提出された。江東区は陳情に誠実に向き合っていない。図師委員は熱心に質問して江東区から「(壁面後退距離を)1メートルにしても問題はないところではある」との答弁を引き出した。これは非常に素晴らしいことである。この問題に限らず、行政側は質問に対して真っ直ぐに答えない傾向がある。ここまで頑張らなければ回答を引き出せないということが問題であるが、このやり取りは質問技術として勉強になる。

「壁面後退距離の件なのですが、この50センチメートルというそもそもの根拠について、お聞かせください。

さらに、隣の建物との間が50センチメートルというのは、防犯上や防災上には問題はないのでしょうか。

最後に、壁面後退距離を1メートルにした場合の問題点というのは何でしょうか」

住宅課長「壁面後退距離の根拠でございますけれども、先ほど説明の中で申し上げましたが、民法第234条の規定を根拠としてございます。

そして、防犯上、防災上のところですけれども、現状の50センチメートルで特段問題ないと、大きな問題は出ていないと考えてございます。

最後、1メートルにするメリットというところですけれども、特段今の50センチメートルでは、各所で大きな問題が起きているというわけではございませんので、特段1メートルにするということは、今のところ検討してございません」

図師和美委員「つまり、1メートルにした場合の問題点というのは、特にないということでいいのでしょうか、確認させてください」

住宅課長「1メートルにした際に問題はないのかというところですけれども、特段現状の50センチメートルという距離において、区全体で大きな問題となっていないということから、1メートルにしても問題はないところではあると思うのですが、現状は、50センチメートルとして規定をさせていただいているところでございます」

山本真委員は建物の高さに応じた壁面後退距離の検討を求めた。杉並区では建物の高さが10から20メートルでは1メートル、20から30メートルでは2メートル、30メートル以上では3メートル離すように建物の高さによって壁面後退距離を広げている。江東区は目黒区、世田谷区、杉並区、荒川区で建物の規模や延べ床面積、高さ、敷地面積など建物の大きさによって壁面後退距離を変えていると答弁した。

「私も、いわゆるマンション条例に関しては、もっと規制強化をしていくべきだと考えています。それは、地域に今住んでいる方と、新しくこれから来る方の両方を守ることにもつながります。新しく来る方は、その環境を受け入れて入ってくるのですけれども、今まで住んでいた方は、例えば急に隣に大きいマンションが建つのではなど、そういう不安を抱えなければなりません。それに対して、既に地域に住んでいる方の対応策があるのかというと、なかなかない状況だと思います。

説明会を開くといっても、大体かわりの業者の代行で、建築主が直接来るわけでもないため、「意見を聞いて伝えます」というようなやりとりにすぎません。結局、直接話し合ってやりとりをする場もないため、説明会をやってもなかなか折り合いがつけられないということも出てきているので、最終的にどうなるかというと、今まで住んでいた住民が泣き寝入りすることになってしまうのです。

今、条例で壁面後退距離は50センチメートルとなっていますけれども、ほかの区では、実際にどのようになっているのか、教えてもらいたいのですが、私が調べたところでは、杉並区では、建物の高さが10メートル未満のところでは50センチメートルだけれども、10から20メートルでは1メートル、20から30メートルでは2メートル、30メートル以上では3メートル離すようにということで、建物の高さによって壁面後退距離を広げるという規定もありますので、こういう高さに応じた壁面後退距離なども検討していく必要があるのではないかと思いますが、ほかの区の状況をお聞かせください」

住宅課長「壁面後退距離の他区の状況でございますけれども、本区と同じ50センチメートルと規定している区は、千代田区、港区、文京区ほか、江東区含めて16区ございます。そのほか、そもそも規定がなく、民法の規定を準用しているところが、中央区、新宿区、江戸川区の3つの区でございます。そのほか4つの区では、先ほど山本(真)委員がおっしゃったとおり、建物の規模なり、延べ床面積や高さ、また敷地面積など、建物の大きさによりまして壁面後退距離を変えているという状況があり、目黒区、世田谷区、杉並区、荒川区の4つの区でそういった対応をしてございます。

山本真委員「ありがとうございます。やはりなかなか話し合いができない中で、住民にとっては、突然大きいマンションが隣に建つということは不安だと思いますので、規制強化を進めていく必要があると思います。

私が最近かかわったところでも2件ぐらい、本当に法律や基準のぎりぎりのところでつくっているマンションがあり、高さも目いっぱい使ったり、端までぎりぎりに寄せるなどといった形でつくられるマンションが多くなっているように思うので、ぜひ規制強化を検討してもらいたいと思います。要望です」

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