山本太郎議員の葬式ごっこ

林田力

安保法案(戦争法案)採択時の山本太郎・参議院議員の「葬式ごっこ」は、イジメと重なり、不見識・非常識である。山本太郎議員の「葬式ごっこ」はイジメ問題に無配慮であった。大津イジメや北本イジメなどイジメが社会問題になっている。国会議員としての品位を傷つけること甚だしいものである。私は安保法案反対の立場であるが、山本太郎議員の「葬式ごっこ」を批判する。戦争法案以前から、イジメ問題に関心を抱いていた立場としては看過できない。

山本太郎議員の主観は問題ではない。イジメは、いじめられた児童生徒の立場に立って評価すべきものである。加害者側から忖度するものではない。現実に加害者の多くは、「悪ふざけ」「自殺するとは思わなかった」という意識しかない。加害者側の主観でイジメを否定できるならば、世の中にイジメは成立しなくなる。加害者のシンパが相手側の気持ちを勝手に忖度して決め付けるものではない。

イジメ自殺者はイジメ加害者の明確な害意、殺意、恨みがあって自殺を選択したわけではない。加害者にとっては、笑って見過ごせるようなパフォーマンスに過ぎない。だからこそ、イジメ問題は深刻である。山本太郎議員の支持者には「葬式ごっこ」を「痛快」「笑って見過ごせるようなパフォーマンス」としか考えない人々がいる。故にイジメ問題の観点で説明する意義がある。

これは侵略の評価にも重なる。侵略も侵略された側の視点で評価すべきものである。山本太郎議員の「葬式ごっこ」を当人の主観から擁護する論理に立つならば、欧米の植民地支配という息苦しい現状を突破するためにアジア解放に立ち上がって戦った人々らを美化する論理を否定できなくなる。それを否定するならば左翼の醜悪なダブルスタンダードになる。

イジメっ子の「葬式ごっこ」は悪であるが、山本太郎議員の「葬式ごっこ」は問題ないとなると、安倍首相の独裁は悪であるが、人民民主独裁は善というダブルスタンダードになる。安倍首相の天皇利用は悪であるが、天皇大権によって脱原発の大号令が出れば賛成するというようなダブルスタンダードになる。

クラスの多数が一人の生徒に対して「葬式ごっこ」をすることと、多数派に対する「葬式ごっこ」は違うという話かもしれないが、それは結果的妥当性しか考えない姿勢であり、ルールも原則もなくなる。現時点での国会内で山本太郎議員は少数派であるが、逆に山本議員やシンパが多数派になった場合に自制するという論理はどこにも見出せない。

山本太郎議員の「葬式ごっこ」を批判するために「山本太郎参議院議員を除名処分に!」のキャンペーンが立ち上がった。山本太郎シンパの中には、このキャンペーンを不適切として運営に通報し、潰そうとする動きがある。これこそ表現の自由を侵害する動きである。表現の自由を尊重するならば、自分達に都合の悪いキャンペーンこそ尊重しなければならない。

「秘密保護法は自民党政権下では安倍首相の言うように国民に無関係な法律であるが、左翼が政権をとったら言論弾圧に使われるから、自民党員も秘密保護法に反対すべきだ」という笑い話があるが、自民党以上に山本太郎シンパは反対論に不寛容ということになる。

山本太郎議員の葬式ごっこは戦争法反対に有害

戦争法反対運動にとって最重要の課題は、戦争法成立に対してどうするかである。戦争法反対の声を広げることが最重要課題であり、山本太郎議員の擁護ではない。

山本太郎議員の「葬式ごっこ」に反感を抱く人々がいることは事実である。山本太郎シンパの内輪の集まりでは山本太郎議員のパフォーマンスは痛快一色で染まるかもしれないが、それは社会意識とギャップがある。

戦争法案に反対する人々が「葬式ごっこ」に反感を抱く人々に対し、その反感は戦争法への賛否と切り離して肯定することと、「山本太郎議員の必死の行動であって、断じてイジメと同列ではない」と説教することの何れが戦争法反対の声を広げることに資するかを考える必要がある。戦争法に反対する人が皆、山本太郎議員の「葬式ごっこ」を支持しているわけではないと示すことが重要である。

戦争法に反対する人の全てが山本太郎議員のシンパではない。山本太郎議員を支持しない人も、戦争法反対者は戦争法反対のために戦った山本太郎議員を守ることを第一に言動すべきという考えは成り立たない。これは自分の主張と関係ないが、場合によっては自分の主張に反するとしても、戦争法反対のために戦った人々が攻撃された場合、自動的に守る側に立ちなさいというものである。これは、あれだけ否定していた集団的自衛権と同じ論理である。賛成派の「戦争法案に反対する人々の方が好戦的」という皮肉に真実味を与える。

山本太郎議員の葬式ごっこは野党共闘に有害

山本太郎議員の「葬式ごっこ」は、今後の野党共闘を考えた場合に、イジメ問題とは別の問題がある。「自民党が死んだ」と他所の政党を勝手に死なせ、議会の場で公党を侮辱していることである。

山本太郎議員自身は、「生活の党と山本太郎となかまたち」という、ふざけた党名を名乗り、筋肉ムキムキの、ふざけたポスターを掲げるくらいであり、政党というものを軽く考えていると思われる。いわゆる市民派の中にも政党を否定的に捉える人は少なくなく、現実に「山本議員の葬式ごっこが個人に向けられたものではないために誰も傷つかない」という意見があるほどである。

しかし、そのような考え方は議会政治の常識ではない。議会の場で公党を侮辱することは問題になる。戦争法案に反対する野党の中にも、自分の党が「葬式ごっこ」されたならば強硬に反発して、撤回・謝罪させなければおさまらないようなところもある。自党が侮辱されることは許せないが、自民党への侮辱は結構となるとダブルスタンダードになる。

戦争法反対のために野党の結束が求められる中で、山本議員の「葬式ごっこ」を放置することは野党の結束に不安要因になる。故に「葬式ごっこ」批判は野党共闘のためにも意義がある。

第三極ゴタゴタと左翼ダブスタ

林田力

第三極がゴタゴタしている。みんなの党や日本維新の会が分裂し、維新の党ができてスッキリすると思いきや、みんなの党は再分裂含み、維新の党も旧日本維新の会と旧結いの党のギャップが指摘される。このために第三極に対して「政党の体をなしていない」「ふざけている」との批判も出ている。

私は第三極の政治勢力としての存在意義を一定評価している。新自由主義思想や行政改革は、日本の戦後政治の問題である土建国家や官僚主導に対する一つの解決策を提示しているためである。逆に古い左翼は体制を批判しつつも、体制内で一定の発言権を確保する体制内批判派に見える面がある。そのような勢力が新自由主義を批判しても、既得権擁護の抵抗勢力にしか見えなくなる。

少なくとも第三極の分裂騒動は政治上の路線対立があった。戦後社会党の右派と左派のマルクス主義か社会民主主義かの対立よりは国民に身近な政策対立である。

一方で、マックス・ウェーバー的な近代政党理解からすれば、第三極のゴタゴタを「ふざけている」と批判することは理解できる。しかし、この立場ならば山本太郎参議院議員の「新党今はひとり」や「新党ひとりひとり」も「ふざけている」とならなければ一貫性がない。それがなければ左翼のダブルスタンダードと批判されるだけである。第三極ゴタゴタの批判者から山本太郎批判が出ないことは実に不思議である。




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