消費税増税!社会保障はよくなるか?

林田力

第4回・世直し弁護士と共に、日本国憲法を活かすフォーラム「消費税増税!社会保障はよくなるか?」が2014年3月15日(土)に東京都千代田区神田駿河台の明治大学リバティタワーで開催された。 一般社団法人 命・地球・平和産業協会が主催する。協賛は非営利・協同総合研究所理事長・中川雄一郎、全日本民主医療機関連合会である。

フォーラムは渡辺和子事務局長の挨拶で始まった。様々な問題がつながっている。私は憲法破壊が問題と考える。このフォーラムのチラシ4千枚を街頭で配布した。参加者に挙手を求めたところ、チラシを見て来た人が多いことが明らかになった。

続いて斎藤貴男氏(フリージャーナリスト)による「私たちによくわかる消費税増税の仕組みと本質」である。私はフリーライターという名前の自営業者である。父親も自営業者であった。そこから消費税に関心を持った。私の消費税の主張は実体験に基づいている。消費税増税は零細企業や自営業を潰し、デフレを加速させる。消費税は消費者が負担するだけではなく、あらゆる流通段階にかかる。消費の時にだけかかる税金ではない。本質は売上税である。

納税義務者は消費者ではなく、売上一千万円以上の事業者である。担税者の決まりはない。そのしわ寄せが弱者に来る。仕入れ先や労働者が泣くことになる。事業者にとっては利益率が減ることになる。これは自分の体験がある。自分が泣くことが普通になってしまう。

日本共産党の支部で講演したことがある。その時の講師謝礼にも消費税分がなかった。消費税の問題を一番分かっていそうな日本共産党も末端では分かっていない。そのために消費税の問題を書くようになった。

消費税は中小事業者の話で会社員には関係ないと思っている人が多い。しかし、中小零細企業は人も雇っている。消費税は弱い方へ弱い方へと押し付けられる税金である。消費税は公平な税金ではない。シンプルな税金でもない。間接税という点も怪しい。税金を取る側には安定している。利益がなくても取引が発生したら税金を払わなければならない。

税金の滞納は全体的には減っているが、消費税の滞納は減っていないために滞納額の半分を占めるようになった。消費税は赤字でも払わなければならないために滞納が多くなる。 税務署では消費税シフトと言って消費税の滞納を徴収するとポイントが上がる。消費税滞納案件を優良案件と呼ぶ税務署もある。

消費税には還付金があり、トヨタ自動車を筆頭に輸出製造業が巨額の還付金を得ている。豊田税務署は消費税収が赤字になっている。下請けイジメをすれば儲かる仕組みである。これが財界の消費税増税に賛成する理由である。消費税は弱者から徴収し、強者に分配する仕組みである。

消費税が非正規雇用を増やしている。外注にすれば消費税の仕入れ税額控除の対象になる。給与は控除の対象にならない。消費税が増税されれば大概の社員は非正規になるだろう。生き残るためには弱い者に押し付けなければならない。それが消費税である。

消費税を上げても法人税を下げたら、財政危機の解決にならない。国には寿命はないので未来永劫つけ回すことはできる。アメリカには消費税はない。消費税だけヨーロッパを持ち出すことはおかしい。ヨーロッパは間接税中心の体系である。消費税は不公平すぎる。日本はスウェーデンのような国にしようとはしていない。アメリカのような国にしようとしている。社会保障は切り捨てられ、公共事業に使われている。

輸出免税と称するが、輸出補助金である。経済政策として保護を与えたいが、あからさまにはできないために分からない形にしている。

会場から農民連のメンバーが発言した。「大雪で関東の農家は大変な状態である。消費税は農家に追い討ちをかける。輸出戻し税の話を聞いて消費税が環太平洋経済協定に都合のよいものと認識した」

斎籐氏は日本から農業はなくならないとしても、担い手が変わると述べた。担い手が企業になり、派遣労働者が農業をするようになるのではないか。戦後の農地改革で否定した規制地主と小作人の復活になる。

消費税増税は国のあり方を決定的に変えていく。店はコンビニになり、喫茶店はスターバックス、居酒屋はワタミになってしまう。大概の人は、そのような街は嫌だと思うのではないか。消費税が増税されれば、起業は成り立たなくなる。自殺者も増える。それでも国を動かしている人達にとっては「だから美しい、美しい国へ」という感覚かもしれない。

常に生産性の向上や経済成長が国家の目標になっている。民主党は小泉改革を批判して政権をとった。民主党政権成立によって株が下がった。民主党は経済成長よりも人権が大事と主張した以上、株が下がることは当たり前である。その覚悟が民主党にあると思っていたが、民主党は慌てて新成長戦略を打ち出した。

休憩時間にジョニーH氏の演奏や、お笑い芸人春日部裕次郎氏のパフォーマンスがなされた。

第二部は宇都宮健児・日弁連元会長「憲法の立場から見る消費税問題」である。本日はサリン被害者の集会などに出た。被害者遺族は現在でもトラウマに苦しんでいる。事件を風化させてはならない。

東京都知事選挙は残念な結果であるが、投票率が低い中で得票を伸ばした。前回と同じ投票率ならば130万票くらいになる。都政には脱原発だけでなく、多くの問題がある。安倍政権に立ち向かうことも重要な課題である。

一本化要求に対しては公開討論を求めたが、細川護煕陣営から拒否された。テレビ討論が流れたことは痛手であった。舛添要一氏を追い込む情報はあった。テレビ討論を潰した細川氏の責任は大きい。政治家は討論会に出る覚悟ができていると思っていた。そのくらいの覚悟を持って出馬しているものと思っていた。日本の政治家のレベルがいかに低いか。細川氏も他の政策は不勉強でも脱原発が大事ならば、それを熱く語れば良かった。

細川氏の欠席で討論会自体を中止するマスメディアも問題である。候補者の政策を都民に伝える使命を放棄している。それでは人気投票になってしまう。

今の日本の社会は貧困や格差が広がっている。その実態が、それほど報道されていない。国税庁が高額納税者を発表しなくなったことは、貧困や格差の裏側でメチャクチャ儲けている人がいることが分かれば不満が出る、それを避けるためではないか。

貧困や格差が広がれば生活保護受給者が増えることも当然である。ところが、生活保護受給者が増えたところで、生活保護バッシングになった。タレントの母親が生活保護を受給することは不正受給ではない。不正受給は本人に収入があるのに受給することである。家制度は戦前のものである。生活保護受給者がパチンコをすることも自己決定権の範囲である。不正受給ではない。

日本は生活保護を周知徹底しなければならない。学校で教えなければならない。貧困や格差をなくす政策をしなければならない。

生活保護について審議するならば、生活保護受給者を審議会に呼ぶべき。議員が生活保護水準で生活すべきである。痛みを分かった上で政策を立案すべきである。雇用特区では簡単に解雇でき、残業代を払わなくていいようになる。労働者には地獄である。

今は金持ちほど税金が優遇されている。とりやすい消費税を上げる。国民が舐められている。国民は財政を家計と比較して「大変だ」と思い、増税を容認してしまう。

生存権保障の責任を負っているのは国家である。生活保護法という名前を変えるべきである。権利である。

憲法の平等権は実質的に保障されなければならない。今のメディアはおかしい。朝日新聞が一番おかしい。金持ちから税金を取れ運動をする。金持ちからも賛同を広げる。金持ちを説得する論理を研究している。

宇都宮健児
続いて質疑応答である。

質問「東京都知事選挙では脱成長社会というキーワードが出たが、そのために規制緩和をすることは良いことか」

斎籐「成長を全否定することはない。成長によって人権を損なうことはしないというスタンスである。規制緩和は脱成長にはならない。国家戦略特区はブラック特区と言われる。これを許せば何でもありとなってしまう。グローバルビジネスでも貧困ビジネスが発達している。たとえばアフリカで携帯電話を売る。電話網がないので逆に携帯電話を使わざるを得ない」

質問「メディアをどうするか」

宇都宮「既存のメディアの改革は容易ではない。新しいメディアを発達させることが鍵になる。ドイツではナチス時代のメディアは廃刊している。日本はメディアの責任が問われていない。朝日新聞や毎日新聞が侵略戦争を煽っていた。不買運動をやれるかどうか。

都知事選挙では街頭で多くの人が集まったが、集まる人は支援者なので広がりにならない。今回はネットに注力したが、まだネットは既存メディアに追い付いていない。インターネットの利用率の問題がある。既存メディアを上回るものになるか。

地方紙を重視する。日弁連会長選挙も地方を重視した。地方での世論作りをする。地方から包囲する。毛沢東戦略である」

斎籐「インターネットには危険もある。在特会などの問題がある。既存メディアがダメならばネットもダメである。韓国の悪口を書くと売れるという現実もある。記者にとっても楽でもある。時差もないために夜遅くまで仕事をすることはない。メディアは国民に見合ったものになる。面白いものは応援する姿勢を持ちたい」

質問「パチンコ依存症は病気ではないか」

宇都宮「パチンコの実態はギャンブルである。韓国はパチンコを禁止した。日本のメディアは報道していない。パチンコはサラ金後に広告収入になっている。自民党はカジノを作ろうとしている。依存症を生み出す。暴力団の資金源になる。カジノ反対運動に取り組もうと考えている」

斎籐「パチンコ業界は日本社会から疎外された在日韓国朝鮮人の受け皿という面があり、韓国と同じ議論を単純適用はできない。但し、パチンコも今は警察利権になっている。パチンコ中毒を利権にしている。カジノは大きな問題になる」

質問「東京都知事選挙での宇都宮陣営のビラを見て東京都の予算が公共事業に偏っていることを知り、驚いた。子どもの貧困・格差について知りたい」

宇都宮「舛添都政を監視していかなければならない。貧困の連鎖をなくす政策をするように声を出していく」

斎籐「日本の教育は深刻である。広く知らせて改善していきたい」

続いて坂口正明・全国食健連事務局長「TPPは国民主権、暮らしを破壊する」である。アメリカ車を販売しやすいようにするために軽自動車の税金を上げる、透明性を名目に薬の価格決定に製薬会社の意向を反映させるなどTPPに伴う問題を説明した。

主催者の命・地球・平和産業協会が宇都宮健児氏を講師に招いて世直し弁護士フォーラムを開催することは個人的には意義深く感じる。宇都宮氏は貧困ビジネスのゼロゼロ物件と闘ってきた。配布資料「命と絆を守る弁護士、宇都宮健児」にもゼロゼロ物件業者との闘いが記載されている。

「スマイルサービス=貧困者にたかる悪質不動産業者。敷金0、礼金0、仲介手数料0を謳い、一日でも滞納すると鍵を交換して締め出し、法外な違約金をとる。借地借家法の脱法行為であり、慰謝料含む訴訟を起こす」(8頁)。

命・地球・平和産業協会の事務所は渋谷区代々木のニューステートメナービルにある。このビルには貧困ビジネスと批判され、宅建業法違反で業務停止処分を受けたグリーンウッド(吉野敏和)があった。そのようなビルに市民運動の拠点ができ、ゼロゼロ物件業者と闘った宇都宮氏を招いたフォーラムを開催することは意義深い。


     
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