江東区議会・平成26年第2回定例会

林田力

江東区議会・平成26年第2回定例会が2014年6月11日から開催された。本会議の1日目は11日午後1時から開催された。本会議は山崎孝明・江東区長の招集挨拶で始まった。豊洲新市場の千客万来施設は築地市場の賑わいを継承する。中央防波堤埋立地はオリンピック・パラリンピック競技場を予定しており、早急に帰属を決める必要がある。毅然とした姿勢で取り組む。オリンピックを機会に江東区を内外に知ってもらう。下町の人情でおもてなしする。子育てでは「こんにちは赤ちゃんメール」の配信を開始した。

続いて全国市議会議長会表彰議員が報告された。堀川こうじ議員らが表彰された。一般質問は山本香代子議員(自由民主党)、小嶋和芳議員(公明党)、菅谷俊一議員(日本共産党)、鬼頭たつや議員(こうとう50)、甚野ゆずる議員(民主党)が行った。以下では質問と回答を対照されており、実際の会話順序とは異なる箇所もある。

山本香代子議員は長期計画の今後の展開、子ども・子育て支援新制度と待機児童対策について質問した。

質問「今年度は長期計画(前期計画)の最終年になった。東日本大震災など区政を取り巻く環境が変化した。後期計画はどうするか」

区長「後期計画は基本的に現計画を踏襲するが、骨子案を公表し、パブコメや区民説明会などで区民の意見を反映させたい」

質問「オリンピックは江東区の将来を左右する。ビッグチャンスである。区民の機運情勢をどう考えているか」

区長「『聞かせてあなたのオリンピック・パラリンピック』と題したイベントを複数回開催する。区民参加とオリンピック機運の醸成につなげる。

東京都知事がオリンピック・パラリンピック会場整備の見直しを発言したが、具体的な相談はない。江東区内の会場が他の地域に移ることもあり得る。どのようになろうとも全力を挙げて区の発展に結びつけていきたい。森元首相と電話をしたところ、問題のあるところを見直さなければならないという話であった。葛西臨海公園など問題があることは事実であるが、区内の競技場は分からない。区としての考えを述べていきたい」

質問「特別養護老人ホームは計画的に整備を進めることを求める」

答弁「塩浜の特養ホームは資材高騰などで入札不調で着工されていない。来年に着工し、平成28年竣工を予定している」

質問「医療行為を必要とする方への対処について」

答弁「現在、経管栄養が必要な方を受け入れている。受け入れの拡大を検討している」



小嶋和芳議員は地域防災力の向上、子育て支援の拡充、教育の推進、まちづくりについて質問した。

質問「サテライト保育である江東湾岸サテライトナーサリースクールの評価は」

渡辺広幸こども未来部長「駅のそばであり、利便性が高い。バスの移動も子どもたちの笑顔から保護者の安心感がある」

質問「送迎付き保育を実施すべきではないか」

渡辺広幸こども未来部長「先行した自治体では事業の中止が相次いでいる。今後考えていきたい」

質問「パラリンピック・オリンピックは子どもたちに夢と希望を持てる大会にする」

岩佐哲男教育長「心に残る体験を得る機会である。英語スタンダードで英語での道案内や江東区の良さを伝える目標を設定している」

質問「いじめ防止法は基本方針の策定を義務付けている。江東区の基本方針の策定状況は」

区長「8月末を目処に、いじめ防止基本方針を策定する」

質問「有明北地区はマンション建設が先行しているが、公共施設や公園などバランスの取れたまちづくりを進めていくべきではないか」

区長「公共施設の拡充が課題。有明北地区は人口7000人から3万8400人への増加が見込まれる。今後の開発状況を注視する」



菅谷俊一議員は解釈改憲による集団的自衛権行使容認、医療・介護総合法案、地域経済活性化・中小業者支援、カジノについて質問した。菅谷議員の質疑では不規則発言が多かった。

答弁に立った江東区長が集団的自衛権についての質問に答えず、医療・介護総合法案から回答したため、「集団的自衛権はどうした」との不規則発言が出た。集団的自衛権については海老澤孝史・総務部長が答弁した。海老澤部長の答弁「国において慎重な議論がなされるものと捉えている」に対して「何言っているんだ」との不規則発言が出た。

質問「住宅や店舗のリフォーム助成制度は地域経済活性化に貢献している。江東区でも実施すべきではないか」

区長「地元建設業者を紹介している」

不規則発言「紹介だけではだめなんだよ」

不規則発言「うるさいな」

不規則発言「なに」

不規則発言「静粛に」

質問「江東区の商店街空き店舗への出店補助は評価する。コンビニやチェーン店が増えているが、商店街に加盟しない。区が本社に商店街加盟を指導すべきではないか」

区長「商店街の加入は任意である。助成や『ことみせ』の登録は商店街への加入を条件とした」

質問「賭博は最高裁判決で勤労の美風を損なうとも指摘されている。臨海部はマンションもあり、家族連れも訪れる。江東区長はカジノ合法化や臨海部誘致に反対すべきである。日本のパチンコや競馬競輪競艇の規模は、マカオやラスベガスのギャンブルの規模を上回る。日本は既にギャンブル大国である」

答弁「統合型リゾートは都市の魅力を向上させ、雇用創出効果がある。海外からの訪問客が多い湾岸地域に統合型リゾートを整備することは相乗効果がある。ギャンブル依存症は重要な問題と認識しており、万全の対策を行うことが整備の前提であることは言うまでもない」



鬼頭たつや議員は教育問題、オリンピック・パラリンピック東京開催に向けた取り組み、防災対策の取り組み、観光振興の推進について質問した。

質問「2020年のオリンピックレガシーをどのように考えるか」

区長「競技場整備は開催後のまちづくりへの影響を考えなければならない。基本設計に入る前に東京都に提言した。都市型ロープウェイや競技場の木構造化である。ロンドン視察で市街地の再生を見た。このような取り組みをする」

質問「外国人の誘致戦略について、どのような取り組みをしているか」

答弁「外国人向けの標識、お土産、バスの外国語表記が十分ではなく、課題である」

甚野ゆずる議員は山崎区政3年間の総括、これからの財政、これからのまちづくりについて質問した。

質問「少し早いが山崎区政3年間の評価を聞きたい」

区長「保育園の整備など継続的に取り組むべき課題はあるが、二期目の公約はおおむね果たせた」

質問「財政の健全化について」

区長「現状では財政は健全の部類に入るが、地方法人税の見直しなどがあり、楽観視できない。財政硬直化の傾向がある」

上程された議案の条例改正案の大半は法律の改正に伴う引用している法律名の変更である。議案第41号「江東区公の施設に係る指定管理者の指定手続等に関する条例の一部を改正する条例」は募集によらずに現在の指定管理者を引き続き指定できるようにする修正である。議案第50号「江東区不燃化推進特定整備地区における老朽建築物等の適正管理に関する条例」は老朽建築物に対する助言・勧告・公表や不燃化の支援などを規定する。



本会議1日目の所感として3点を挙げる。第一に特養ホームの拡充は自民党議員からも求められていることである。政府は在宅推進の方針であるが、地方政治でも同じではない。2014年東京都知事選挙の舛添要一候補も「特別養護老人ホーム、ケア付き住宅等の高齢者向け住居の増設」を公約として掲げた。これは福祉の舛添の面目を保った一因である。

この2014年選挙において宇都宮健児候補も特養ホームの拡充を掲げたが、どちらかと言えば選挙戦では訪問介護・訪問看護を強調する傾向があった。それは特養ホームの拡充が、ありきたりな革新候補の政策と変わらず、施設第一主義は硬直的で利用者のニーズを軽視しているとの考えによる。私も施設に入るよりも、自宅に住み続けたいという思いがあり、特養ホーム拡充よりも訪問介護・訪問看護に魅力を感じる。ただ、それは元気な人の感覚で、本当の当事者ニーズは別のところにあるのではないかと考えさせられる。

保育分野においては民間による柔軟なサービス提供が利用者ニーズを満たすという民間のプラス面がある。これに対して有料老人ホームは深刻なトラブルを抱えがちで、安易に民間活力とは言い難い差異があるのではないか。高齢消費者の保護を扱った論文でも以下の文章で締め括っている。

「高齢者のみを顧客とする取引の規制は、高齢者に対する福祉政策全体で考えてゆくべきものであり、今後は公共団体の設置する老人施設の数を増加し、高齢者の受入れをするなど、より積極的な福祉政策が望まれる」(野澤正充「超高齢社会と消費者の保護」立教法務研究第6号、2013年、136頁)。

第二にカジノに関する議論である。カジノ論争の面白いところは、「美しい国」や道徳教育を唱える側が推進していることである。反対する日本共産党が勤労の美風を損なうことを理由に賭博罪を肯定した最高裁判決を持ち出している。

道徳を重視する人々がカジノを推進することは矛盾である。一方で自由主義的な立場からは勤労の美風という観念が持ち出されることに違和感がある。他方で関東連合など半グレ集団への反感のようなものは確かに市民感覚としては存在しており、そのような感覚への共感は必要と思っている。そこでは美風という類の観念も市民感覚の反映として意味のあるものかもしれない。

第三に不規則発言についてである。都政新報記者の森地明氏は「都政わいわい勉強会:改選後の都議会を読む」で「タイミングの良い、鋭い野次は、議会が引き締まる」と述べたが、それを実感した。特に今回のように再質問がない一般質問では不規則発言がなければ全くの言いっ放しで終わってしまう。

一方で不規則発言には偏りが見られた。橋下徹大阪市長は「非礼な若造議員がいる」と個人批判をした。具体的な状況を踏まえないと評価できないが、そのように怒りたくなる気持ちは全く理解できないものではない。これは主義主張や政策の賛否とは別次元の問題である。


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