希望のまち東京in東部読書会第30回「労働力の商品化」評

林田力

希望のまち東京in東部は2017年2月11日(土)、読書会第30回「労働力の商品化」を江東区東陽の希望のまち東京in東部事務所で開催した。ここで印象に残った話は生産手段(固定資本)が利潤追求の妨げになるとの指摘である。故に金融資本が発達する。この指摘に納得する。

昭和の高度経済成長期的な発想では、リストラクチャリングやダウンサイジング、アンバンドリングを進める今風の経営は、経営の論理としても近視眼的と批判されるが、固定資本を持つことは足枷になり得るものである。今風の経営を批判するとしても、この点を押さえなければ昭和の既得権を固守する立場からの批判に映り、現役世代には響かないだろう。

実体経済と離れて金融資本主義ばかりが膨れ上がることは健全な経済ではない。しかし、その批判は固定資本の復権というような復古的なものではなく、産業資本も固定資本の足枷から相対的な自由度を増すファブレス化になるのではないか。まだまだファブレス企業と言っても生産設備に企業のナレッジが組み込まれており、取り替え自由というところまでは到達していないようである。

それでもインターネットの普及で個人が世界に発信するメディア企業を設立することは技術的に可能になった。クラウドの普及で個人がネット企業を設立することも可能になった。レンタルオフィスや私書箱のような古典的でアナログなファブレス企業の手段は、胡散臭い企業に悪用され、胡散臭いイメージに染まっているが、情報技術には大きな可能性がある。このファブレス化は個人が生産手段にアクセスするハードルを下げる。生産手段を持たない人々の福音となる。この動きを前向きに捉えたい。

江東区東陽で柄谷行人読書会

希望のまち東京in東部は江東区東陽の希望のまち東京in東部事務所で柄谷行人『トランスクリティーク』の読書会を開催している。第2回読書会「柄谷行人のカント論」は2016年4月30日に開催された。カントがテーマであったが、議論はマルクスにも及んだ。柄谷のマルクス解釈を素材にマルクス主義について突っ込んだ議論がなされた。

興味深い指摘は、戦後日本の通俗的マルクス主義者が空間軸や時間軸を考えずに議論する傾向があったというものである。この指摘は腑に落ちた。高等教育で新自由主義の学風に触れた立場としては通俗的マルクス主義者と議論しているとギャップを感じることがある。

私は「完全競争市場においては政府の規制がない方が厚生は大きくなる」との理論は正しいと考える。この正しさは「完全競争市場においては」の前提込みのものである。現実の市場は完全競争市場ではなく、レモン市場である。だから東急不動産だまし売り裁判のようなことが起きる。

故に規制緩和一辺倒では上手くいかず、規制強化が必要な分野も少なくない。しかし、これは新自由主義の欠陥ではなく、前提を無視したことによる失敗に過ぎない。この違いを通俗的マルクス主義者は理解しない傾向がある。

新自由主義の学問的な研究が進めば進むほど様々な前提を置いた世界の中で理論を導きだそうとする。これは現実から離れた箱庭のような世界にのみ当てはまる理論ではある。しかし、それをもって通俗的マルクス主義者が新自由主義の学風を現実の役に立たない無意味な思考遊戯とこき下ろすことは反知性的である。モデルを定義して、その中で考えることは学問の精緻化に貢献する。そこが通俗的マルクス主義者に中々理解されない。

そのギャップにもどかしさを感じていたが、時間軸や空間軸を考えていないとの指摘に得心した。モデルを作って、その中で議論するという知的訓練から最も遠いところに存在するのかもしれない。よく「マルクスを再評価しなければならない」と言われるが、マルクスを再評価したい人こそ新自由主義の学風に触れてからマルクスに立ち戻ると良いかもしれない。


希望のまち東京in東部第3回読書会「柄谷行人のマルクス論」

柄谷行人『トランスクリティーク――カントとマルクス』を取り上げます。今回は、いよいよ第二部「マルクス」に入ります。
日時:2016年5月14日(土)午後2時〜4時
場所:希望のまち東京in東部事務所
住所:東京都江東区東陽3丁目21番5号松葉ビル202号室(永代通り沿い、セブンイレブン隣、1階がお寿司屋さんの建物の2階です)
最寄駅:東京メトロ東西線木場駅徒歩4分、東陽町駅徒歩6分、東陽三丁目バス停留所徒歩1分
木場駅2番出口を出て永代通りを東陽町方面に進みます。沢海橋・東陽町3丁目交差点の先にあります。
東陽町駅2番出口を出て永代通りを木場方面に進みます。都営東陽3丁目アパート、深川警察署東陽交番、セブンイレブン東陽店の先にあります。
参加費:300円
ご参加よろしくお願いします。希望のまち東京in東部では継続的に勉強会を開催していきます。

林田力は東急不動産消費者契約法違反訴訟原告として、東京都江東区を中心に住まいの貧困問題などに取り組んでいます。東急不動産マンションだまし売り批判の急先鋒を目指します。マンションだまし売りのない安心な社会へ進めます。

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住まい:東京都江東区
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アイス:バニラ
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