林田力



葛飾区議会議員選挙


葛飾区議会議員選挙公示前日の2013年11月2日は多くの立候補予定者が駅頭で演説した。葛飾区議選挙の争点の一つは区役所総合庁舎の建て替えの是非である。総事業費264億円の計画である。

渋谷えみこ氏(生活者ネットワーク)は15時から金町駅前で演説した。渋谷氏は葛飾・生活者ネットワーク政策委員である。演説では区役所建て替えの見直しを主張した。候補地の一つである立石駅北口地区は再開発事業で進めようとしている。超高層ビルを建設する。都内で希少になっている下町情緒をなくす街づくりに反対する。葛飾らしさ、立石らしさもなくなる。区役所建て替えはゼロベースで検討し直すべき。多額の税金が使われる。

新村いく子・江戸川区議など生活者ネットワークの議員が応援にかけつけた。葛飾区では生活者ネットワークが立ち上がったばかりということで、議員の交代制(ローテーション)など生活者ネットワークの説明もしていた。西崎光子都議は「空き家をグループリビングやシェアハウスとして活用する」と述べていた。

帰り際に「再開発を批判し、葛飾らしさを打ち出したところが良かった」と挨拶したところ、「練馬に住んでいたために葛飾区の良さが却って分かる」と答えていた。選挙では地元生まれの地元育ちをアピールする候補者が多いが、他所から来た人だから逆に客観的に地域を見られる面もある。渋谷氏は「どこも同じような街になったら、街の魅力がなくなる」とも話した。これは葛飾に限らず、各地の街づくりにも当てはまることである。

同じ場所では15時まで井上ちさこ氏が演説をしていた。また、金町駅の反対側では小林ひとし氏(日本維新の会)が演説していた。小林氏は税金の無駄遣いストップの点から区役所総合庁舎建て替えに反対する。修繕をしながら現庁舎を使えるまで使うべきと主張する。

亀有駅南口では、みずま雪絵氏が演説した。みずま氏は介護の現場で十年間働いてきた。「若者に夢を、お年寄りに安心を」と掲げる。職場の不満は社会や政治に繋がっている。二十代の死因の一位が自殺、これほど悲しいことはない。

この日は山本太郎参議院議員が応援に駆けつけた。園遊会での天皇直訴事件が報道された翌日である。「天皇陛下の政治利用に当たる」「陛下を政治に引きずり込みかねない」「国会議員として良識があれば善悪は判るはず」「議員辞職すべき」などと強く批判されている。そのために警察官が多く、物々しい雰囲気になっていた。山本氏は開口一番、「お騒がせしてすいません」と述べた。

「必ず投票に行ってください。地方選挙は国政以上に重要。国政はスピードが遅い。不都合な事実を隠せるという法案が可決されようとしている。平成の治安維持法と言われている。国を守るための法律は自衛隊法で守られている。米軍の軍事機密も現行法で守られている。秘密保護法で言論が統制される。今の国会は既得権益を守ることだけ。国会は皆さんのことを見ていない。地域から変えていくしかない。

生活保護法を改悪した。生活保護の全体が悪という報道は酷い。金持ちにもっと金儲けできるように、儲けた金を独占できるようにしている。僕達は切り捨てられる。国政に期待することは危険かもしれない。自分達の地域を変えていかなければならない。

地方議会は国政よりも難しいかもしれない。決まっている枠で利益の回しあいをしているだけ。現場の声を知っている、みずま雪絵さんに取り組んでほしい」

聴衆には「売国奴」と山本氏を批判する声もあがったが、それほど大きなものではなかった。山本氏は天皇を特別な存在と思ったから、他の園遊会出席者ではなく、天皇に対して手紙を渡して自己の主張をアピールした。むしろ天皇を特別視している訳で、右翼の山本氏批判は力強くはならない。

むしろ直訴事件は国民主権を重視する左派・護憲派から批判されるべきものである。右からのバッシングや議員辞職要求に対しては擁護や反論は可能である。自民党こそ天皇を政治利用しており、山本議員をバッシングすることは二重基準であると。しかし、直訴事件を全面的に肯定するならば、今度は左派が従来の価値観との二重基準を批判されるだろう。

山本太郎議員にとって幸運は共産党の反応が微温的であることである。田村智子参院議員はFacebookで「こんなことで運動するみなさんが意見の違いでぶつかり合う必要は全くない、これは声を大にして言いたい」と書いている。

台風26号で甚大な被害が出た東京都大島町の川島理史町長は共産党員である。甚大な被害が出たという結果だけでも、共産党首長への批判が生じてしまうものである。出張先の飲酒が槍玉に挙がっている(「「しんぶん赤旗」沈黙 身内に甘く 「共産党首長」の大島町長飲酒問題」産経新聞2013年10月27日)。これを契機に都議選や参院選で躍進した共産党バッシングが起きても不思議ではなかった。山本議員が問題発言・問題行動を連発してバッシングが集まったことは共産党への助け舟となった面がある。

一連の山本太郎の問題発言で最も問題は「ベクレてる(放射能汚染されている)」発言である。放射脳カルトは支持できない。放射脳カルトはオウム真理教と同視できる。それは山本太郎を一方的に貶めるだけの主張ではない。オウム真理教には仏教哲学を理解している面もあった。宗教学者の中沢新一も一定の評価をしたほどである。山本太郎にも、それと同程度には評価できる側面があることを認めるにやぶさかではない。

一番の問題は放射脳カルトを自分達脱原発運動の外部にある極端な異常者集団と定義して、自分達と無縁なものとしてしまおうとする姿勢である。それは放射脳カルトが入り込んでいる現実を無視したものである。脱原発運動を放射脳カルトと同視して反感を抱く人々のような外部からの視点を無視するものである。




東急不動産(金指潔社長)ソリューション営業本部係長・高田知弘容疑者(逮捕当時36歳)が顧客女性に嫌がらせ電話を繰り返したとして2010年8月18日に逮捕された。高田容疑者は2009年12月から2010年6月に取引相手であったホテル運営会社社長の携帯電話に番号非通知設定で、嫌がらせ電話を繰り返した。嫌がらせ電話は、ほとんどが無言電話であったが、「壊れろ、壊れろ」という呻き声で女性を畏怖させたこともあったとされる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判』

東急不動産消費者契約法違反訴訟を描くノンフィクション

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告・林田力)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

 裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現。個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがある!

 裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻度を増すマンション問題の現実を明らかにする。東急不動産のために働いた地上げ屋(近隣対策屋、東急不動産工作員)が暗躍し、住環境を破壊する高層マンション建築紛争と共通するマンション建設の闇に触れる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』

 林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』は東急不動産(販売代理・東急リバブル)のマンションだまし売りの実態を物語るノンフィクションである。

 この裁判の経過は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)で明らかにした。『東急不動産だまし売り裁判』はタイトルの通り、裁判をテーマとした書籍であり、提訴後の出来事を対象とする。問題物件の購入に至った経緯や問題発覚後の東急リバブル・東急不動産の不誠実な対応(これが両社への悪印象を決定的にした)には触れていない。その点を知りたいとの声が読者から少なくなかった。

 そこで『東急不動産だまし売り裁判購入編』では購入からマンションだまし売り発覚までの経緯を明らかにした。被害実態を理解できるように東急不動産マンションの写真も掲載した。また、東急不動産だまし売り被害経験を踏まえた住宅購入ポイントをまとめた。

林田力『二子玉川ライズ反対運動1』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(The Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)に対する住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。東京都世田谷区の二子玉川(ニコタマ)では街壊しが進行中である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や「二子玉川ライズ オフィス」など東急電鉄・東急不動産ら東急グループの営利目的の再開発によって、二子玉川の貴重な自然と近隣住民の住環境が破壊されている。
自然と住環境を守るために住民運動側は住民集会や裁判、議会への陳情など様々な活動に取り組んでいる。『二子玉川ライズ反対運動1』では「にこたまの環境を守る会」「二子玉川東地区まちづくり協議会」ら住民団体の活動の一端を紹介する。
また、同じく二子玉川で起きている住民運動である多摩川暫定堤防や三菱地所玉川一丁目マンションへの反対運動についても触れた。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の著者である林田力が東京都に提出した二子玉川東第二地区市街地再開発事業計画(案)への意見書及び口頭意見陳述原稿も収録した。

林田力『二子玉川ライズ反対運動2』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。
『二子玉川ライズ反対運動2』は最初に二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。続いて裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。パブリックコメントや新しいせたがやをめざす会など世田谷区政の動き、二子玉川ライズと同じく世田谷区の抱える開発問題である下北沢問題にも言及した。『二子玉川ライズ反対運動2』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』は二子玉川ライズ行政訴訟や二子玉川ライズ情報公開問題を明らかにする。続いて二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを掲載する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。
その次は二子玉川ライズのビル風問題である。住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録している。さらに世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」も記載する。『二子玉川ライズ反対運動3』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動3』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 5)は東京都世田谷区の二子玉川東地区市街地再開発(二子玉川ライズ)の問題を取り上げたノンフィクションの5作目である。『二子玉川ライズ反対運動5』では二子玉川ライズの弊害を再構成する。二子玉川ライズ2期事業控訴審や二子玉川ライズ2期事業に対する不服審査請求、住民と世田谷区の風害対策協議などを取り上げる。資料として二子玉川ライズ行政訴訟の裁判文書も収録した。

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』(Residents' Lawsuit Against FUTAKOTAMAGAWA Rise; Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 6)は二子玉川ライズ住民訴訟にフォーカスした書籍である。二子玉川ライズ住民訴訟は東京都世田谷区の住民らが二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)への公金支出差し止めを求めて世田谷区長を提訴した裁判である。

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』(Driving out Inhabitants under the Elevated Railway of Tokyu Oimachi Line)は東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げたノンフィクションである。東急電鉄は東急大井町線高架下(ガード下)住民に一方的な立ち退きを要求している。Tokyu Corp. is driving out inhabitants and tenants under the elevated railway of Tokyu Oimachi Line.

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』は2013年の二子玉川の環境を守る会総会や世田谷区予算で二子玉川ライズ補助金を支出することの問題点などを報告する。二子玉川ライズでのAV撮影という毛色の変わった住環境破壊の実態も取り上げた。各地のマンション建設反対運動についても紹介する。

林田力『東急コミュニティー解約記』

 林田力『東急コミュニティー解約記』(パブ―)はマンションの管理会社を変更し、管理委託費を大幅に削減した事例の記録である。東急不動産が分譲したマンション・アルス東陽町(東京都江東区)では管理会社を独立系の会社に変更した結果、管理委託費を年間約120万円も削減でき、変更から1年後には一般会計の余剰金を修繕積立金会計に繰り入れるまでになった。

 林田力はアルス301号室の区分所有者であった。物件引渡し後に不利益事実不告知が判明したため、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。売買代金を取り戻すまでは居住しており、管理組合理事長も務め、管理会社変更までの経緯にも関係していた。

 アルスでは売主・東急不動産の指定により、分譲当初から東急不動産の子会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)に管理を委託していた。管理委託費等は東急コミュニティーの言い値で決められている状況であった。しかし東急コミュニティーの杜撰な管理が次々と明らかになり、管理会社変更の機運が高まった。