林田力 ブログ



明正小学校で外環道説明会


外環道説明会「道路の立体的区域の決定及び区分地上権設定に関する説明の場」が2013年8月29日、東京都世田谷区成城の明正小学校体育館で開催された。国土交通省関東地方整備局東京外かく環状国道事務所、東日本高速道路株式会社関東支社東京外環工事事務所、中日本高速道路株式会社東京支社東京工事事務所が主催する。各地で開催されている説明会の一つで、東名ジャンクション地域を対象としたものである。

質疑応答では外環道への不安の声が続出したが、「決まっていない」「検討する」との回答ばかりで不安解消とは言い難い。東急不動産のマンション建設工事ですら、隣地の住宅にひびが入るなどの問題が続出している(林田力「ブランズ文京小石川Park Frontで近隣住民が工事被害(1)」PJニュース2011年2月11日)。東日本高速道路や中日本高速道路は「建てたら建てっぱなし、売ったら売りっぱなし」の東急不動産よりは誠実かもしれない。しかし、大深度地下の道路建設工事は前例のない工事である。説明会によって逆に工事への不安が強まった。

配布資料ではバイパス道路の必要性が強調されている。都心部への通過交通流入による害悪(排気ガス、渋滞など)を解消するためにバイパス道路が必要という論理である。しかし、外環道ができると今度は外環道沿線住民が通過交通の害悪を引き受けなければならなくなる。反対運動が起きることは当然である。

一方でバイパス道路必要論は反対運動にも課題を投げかける。地域的な運動では大型道路が地域にもたらす害悪を強調する視点が有用である。「コンクリートVS人・自然」の二項対立で後者を優先する価値を提示する。一方で広域的な運動を展開する場合、バイパス論への対処が必要になる。外環道は沿線住民にとって害悪である。しかし、現状では都心部住民が通過交通の害悪を引き受けている状況である。

都心部住民などの外環道支持者は「コンクリートVS人・自然」でコンクリートを優先しているとは限らない。迷惑施設を都心に置いたままにするか、外環道沿線に置くかの対立という側面もある。それ故に住環境や自然環境の破壊を強調するだけで広域的な支持は得られにくい。これは地域外の反対運動の課題である。



質問「大深度法(大深度地下の公共的使用に関する特別措置法)は補償請求権を『一年以内に限り』としている(第37条)。それ以外の損害が発生した時は民法など一般法で対応するとの理解で正しいか。その場合の方針は考えているか」

回答「補償の一年は大深度法の枠組みである。それ以外は一般法の枠組みで対応する。実際に損害が発生した場合の対応は個別になる」

質問「土壌汚染についての説明会は開催するのか」

回答「地域の掲示板で告知する」

質問「質問への回答になっていない」

回答「何らかの形で説明の場を設けたいと思っている」

質問「『何らか』はありえない。何らかの形ではなく、説明会を開いて欲しい。」

回答「土壌汚染については別途検討して、お知らせする。本日の説明会の趣旨である『立体的区域の決定及び地上権設定』についての質問をお願いします」

質問「大深度が地上に影響を及ぼさないことは誤りと指摘する研究者が増えている。一年で結果が出るものでもない。十分に検証したのか。住民はトンネルの上に暮らすようなことになる」

回答「中間取りまとめでは十分な検証を行う必要があるとしている。検討を続けている」

質問「検討を続けている段階と説明された。それで説明会を進めることは反対である。それで補償交渉をすることは地権者にとって、たまったものではない」



質問「建設地周辺には23区内唯一のホタルの自生地があり、貴重な自然がある。地下水は微妙である。湧水が枯れることがないようにして欲しい。枯れてしまえばホタルも生息できなくなる。自然が破壊されたならば取り返しがつかない。補償ではなく、保証を求める」

回答「外環道は大深度の工事であり、浅いところの地下水を阻害することはないと考えている」

質問「工事によって池の水が下の地下水に落ちていくことを懸念している」

回答「浅層地下水と深層地下水には水を透さない層があるために問題ないと考えている」

質問「この辺は浅層地下水と深層地下水がキャッチボールしている。その点を理解して下さい。お金で解決できる問題ではない」

回答「地下水は工事実施後もモニタリングする」



質問「説明会の議事録はどのような形で公表するか」

回答「公表は考えていない」

質問「記録し、公表すべきである」(拍手が起きる)

回答「権利者をお呼びした説明会であり、議事録の公表は考えていない。他の説明会でも同じである」



質問「補償は利用価値に対してのみになっている。利用価値以外の部分について、やりようがあるか。その都度考えるのか」

回答「補償は地下を利用する対価であって、それ以外は個別になる」

質問「何か起きた場合に備えた条項を用意しないのか。『補償契約を締結したら後は知らない』では怖い。それならば契約しない方がいい」

回答「『何か起きた場合』は工事の話である」

質問「起きてからでは遅い。地震計などを設置してモニタリングする。それは業者を守ることにもなる」

回答「地震計は設置を検討している」

質問「住民にも見える形で設置するか」

回答「検討する」



質問「道路保全立体区域の高さは何メートルか」

回答「決まっていない。決まったら、お知らせする」

質問「排気ガスによる温度上昇のシミュレーションの結果を示して下さい」

回答「温度は上がらずに下がっていくと思われる」

質問「そのようなバカな話はない」

回答「地中構造物の温度については出していない」

質問「温度は上がらないのか」

回答「今までと同じではないが、激しく上がることはない」

質問「シミュレーションをして下さい」




東急不動産(金指潔社長)ソリューション営業本部係長・高田知弘容疑者(逮捕当時36歳)が顧客女性に嫌がらせ電話を繰り返したとして2010年8月18日に逮捕された。高田容疑者は2009年12月から2010年6月に取引相手であったホテル運営会社社長の携帯電話に番号非通知設定で、嫌がらせ電話を繰り返した。嫌がらせ電話は、ほとんどが無言電話であったが、「壊れろ、壊れろ」という呻き声で女性を畏怖させたこともあったとされる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判』

東急不動産消費者契約法違反訴訟を描くノンフィクション

 林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた消費者(=原告・林田力)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。

 裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現。個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがある!

 裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻度を増すマンション問題の現実を明らかにする。東急不動産のために働いた地上げ屋(近隣対策屋、東急不動産工作員)が暗躍し、住環境を破壊する高層マンション建築紛争と共通するマンション建設の闇に触れる。

林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』

 林田力『東急不動産だまし売り裁判購入編』は東急不動産(販売代理・東急リバブル)のマンションだまし売りの実態を物語るノンフィクションである。

 この裁判の経過は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社、2009年)で明らかにした。『東急不動産だまし売り裁判』はタイトルの通り、裁判をテーマとした書籍であり、提訴後の出来事を対象とする。問題物件の購入に至った経緯や問題発覚後の東急リバブル・東急不動産の不誠実な対応(これが両社への悪印象を決定的にした)には触れていない。その点を知りたいとの声が読者から少なくなかった。

 そこで『東急不動産だまし売り裁判購入編』では購入からマンションだまし売り発覚までの経緯を明らかにした。被害実態を理解できるように東急不動産マンションの写真も掲載した。また、東急不動産だまし売り被害経験を踏まえた住宅購入ポイントをまとめた。

林田力『二子玉川ライズ反対運動1』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(The Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)に対する住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。東京都世田谷区の二子玉川(ニコタマ)では街壊しが進行中である。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」や「二子玉川ライズ オフィス」など東急電鉄・東急不動産ら東急グループの営利目的の再開発によって、二子玉川の貴重な自然と近隣住民の住環境が破壊されている。
自然と住環境を守るために住民運動側は住民集会や裁判、議会への陳情など様々な活動に取り組んでいる。『二子玉川ライズ反対運動1』では「にこたまの環境を守る会」「二子玉川東地区まちづくり協議会」ら住民団体の活動の一端を紹介する。
また、同じく二子玉川で起きている住民運動である多摩川暫定堤防や三菱地所玉川一丁目マンションへの反対運動についても触れた。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の著者である林田力が東京都に提出した二子玉川東第二地区市街地再開発事業計画(案)への意見書及び口頭意見陳述原稿も収録した。

林田力『二子玉川ライズ反対運動2』

林田力『二子玉川ライズ反対運動』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションのシリーズである。
『二子玉川ライズ反対運動2』は最初に二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。続いて裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。パブリックコメントや新しいせたがやをめざす会など世田谷区政の動き、二子玉川ライズと同じく世田谷区の抱える開発問題である下北沢問題にも言及した。『二子玉川ライズ反対運動2』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』

林田力『二子玉川ライズ反対運動3』は二子玉川ライズ行政訴訟や二子玉川ライズ情報公開問題を明らかにする。続いて二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを掲載する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。
その次は二子玉川ライズのビル風問題である。住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録している。さらに世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」も記載する。『二子玉川ライズ反対運動3』(Kindle)は『二子玉川ライズ反対運動3』(マイブックル)を全面的に再構成したものである。

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』

林田力『二子玉川ライズ反対運動5』(Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 5)は東京都世田谷区の二子玉川東地区市街地再開発(二子玉川ライズ)の問題を取り上げたノンフィクションの5作目である。『二子玉川ライズ反対運動5』では二子玉川ライズの弊害を再構成する。二子玉川ライズ2期事業控訴審や二子玉川ライズ2期事業に対する不服審査請求、住民と世田谷区の風害対策協議などを取り上げる。資料として二子玉川ライズ行政訴訟の裁判文書も収録した。

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』

林田力『二子玉川ライズ住民訴訟 二子玉川ライズ反対運動6』(Residents' Lawsuit Against FUTAKOTAMAGAWA Rise; Opposition Movement Against FUTAKOTAMAGAWA Rise 6)は二子玉川ライズ住民訴訟にフォーカスした書籍である。二子玉川ライズ住民訴訟は東京都世田谷区の住民らが二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)への公金支出差し止めを求めて世田谷区長を提訴した裁判である。

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』

林田力『東急大井町線高架下立ち退き』(Driving out Inhabitants under the Elevated Railway of Tokyu Oimachi Line)は東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げたノンフィクションである。東急電鉄は東急大井町線高架下(ガード下)住民に一方的な立ち退きを要求している。Tokyu Corp. is driving out inhabitants and tenants under the elevated railway of Tokyu Oimachi Line.

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』

林田力『二子玉川ライズ反対運動7』は2013年の二子玉川の環境を守る会総会や世田谷区予算で二子玉川ライズ補助金を支出することの問題点などを報告する。二子玉川ライズでのAV撮影という毛色の変わった住環境破壊の実態も取り上げた。各地のマンション建設反対運動についても紹介する。

林田力『東急コミュニティー解約記』

 林田力『東急コミュニティー解約記』(パブ―)はマンションの管理会社を変更し、管理委託費を大幅に削減した事例の記録である。東急不動産が分譲したマンション・アルス東陽町(東京都江東区)では管理会社を独立系の会社に変更した結果、管理委託費を年間約120万円も削減でき、変更から1年後には一般会計の余剰金を修繕積立金会計に繰り入れるまでになった。

 林田力はアルス301号室の区分所有者であった。物件引渡し後に不利益事実不告知が判明したため、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。売買代金を取り戻すまでは居住しており、管理組合理事長も務め、管理会社変更までの経緯にも関係していた。

 アルスでは売主・東急不動産の指定により、分譲当初から東急不動産の子会社の東急コミュニティー(東京都世田谷区)に管理を委託していた。管理委託費等は東急コミュニティーの言い値で決められている状況であった。しかし東急コミュニティーの杜撰な管理が次々と明らかになり、管理会社変更の機運が高まった。