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二子玉川ライズ取消訴訟訴状

東京地方裁判所民事部御中
                2010年12月28日

当事者の表示     別紙当事者目録記載のとおり

訴訟物の価格 160万円      
貼用印紙額  13000円

1 東京都知事が平成22年6月30日をもってした二子玉川東第二地区市街地再開発組合の設立認可処分を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
  との判決を求める。

第1 本件設立認可処分
1 本件設立認可処分
東京都知事は平成22年6月30日,二子玉川東第二地区市街地再開発組合(以下「本件再開発組合」という。)の設立認可(以下「本件設立認可処分」という。)をした。(甲1号)。同設立認可にかかる事業(以下「第2期事業」という)計画の概要は以下の通りである(甲2号)。
ア 位置・・・ 世田谷区の南西部西寄りに位置し、東急田園都市線二子玉川駅を挟む二子玉川東地区の中央部にあり、世田谷区玉川一丁目地内に位置し、多摩川と国分寺崖線に挟まれた地区である。
イ 面積・・・ 都市計画決定された二子玉川東地区第一種市街地再開発事業の施行区域11.2haのうち中心の約3.1ha(建築敷地面積28,083u)
ウ 建築物の概要・・・建築面積22,466u、
           建築延べ床面積154,810u
           構造 鉄骨造、鉄筋コンクリート造
           規模 地下2階地上31階 塔屋1階建て
           高さ 約137.0メートル
           用途  ホテル・事務所・シネマコンプレックス
               フィットネスクラブ・店舗
エ 事業施工期間・・平成26年9月まで。
建築工事期間は平成23年1月から平成26年4月まで
オ 資金計画・・・総額511億7870万円

2 二子玉川東地区再開発事業との関係
(1) 東京都は平成12年6月26日,都市計画法(平成14年法律第85号による改正前のもの)12条の4第1項3号に基づいて二子玉川東地区再開発地区計画にかかる都市計画(以下「本件再開発地区計画」という。)決定をした。その概要は以下の通りである(甲3〜7号)。
ア 位置 世田谷区玉川1丁目,2丁目,3丁目各地内(本件事業地区を含む地区となっている。)
イ 面積 約11.2ha
ウ 土地利用の基本方針
 対象地区を6つの街区に分けておのおのの特性に応じた土地利用の方針を以下のように定める。
@T−a街区,T−b街区,鉄道街区・・・交通広場と連続した大規模なガレリア空間を整備。交通結節点の形成,商業業務機能主体の複合的機能の街区
AU−a街区・・・人工地盤上のオープンスペースと共に,低層部に商業機能を配し,業務宿泊機能,文化余暇機能が集積した複合街区。
BU−b街区・・・商業機能等を持つ駐車場棟。
CV街区・・・人工地盤上のオープンスペースと共に,商業機能棟を併せ持つ,良好な環境を持つ居住街区
(2) 東京都は平成12年6月26日,二子玉川東地区第一種市街地再開発事業(「以下本件再開発事業」という。)の都市計画決定(以下「本件都市計画決定」という。)をした。
ア 位置 世田谷区玉川1丁目,2丁目,3丁目各地内
イ 面積 約11.2ha
ウ 建築物の概要
@T−a街区・・建築面積2200u,延べ面積1万7900u,容積率600%。主要用途は店舗,事務所,高さ50m。
AT−b街区・・建築面積9800u,延べ面積9万9200u,容積率660%。主要用途は店舗,駐車場,事務所,高さ35m,60m,85m。
BU−a街区・・建築面積2万1700u,延べ面積16万8700u,容積率520%。主要用途は店舗,ホテル,事務所,駐車場,高さ中層部20m,30m,140m。
CU−b街区・・建築面積2500u,延べ面積1万u,容積率240%。主要用途は店舗,駐車場,事務所,高さ20m。
DV街区・・建築面積1万8400u,延べ面積12万1300u,容積率370%。主要用途は店舗,駐車場,住宅,高さ25m,105m,155m。
(3) 東京都知事は平成17年3月4日,二子玉川東地区市街地再開発組合(以下「第1期再開発組合」という。)の設立認可をした。同設立認可にかかる事業(以下「第1期事業」という)計画の概要は以下の通りである(甲8)。

ア 施工地区・・本件再開発事業決定で定められた施工区域11.2haのうち,U−a街区を除いた約8.1ha。
イ 施設建築物
@T−a街区・・商業施設1棟。高さ48.4m。
AT−b街区・・広場(ガレリア)の他,業務棟・高さ約77m,商業棟高さ53m等。
BU−b街区・・駐車場,外向き店舗・高さ16.55m
CV街区・・超高層住宅3棟・高さ102m,151.1m,102m。中低層住宅3棟・高さ,19.7m,23.7m,11.5m。その他駐車場等。直住宅施設は947戸。
ウ 事業施工期間・・平成21年3月31日まで
エ 資金計画
@公共施設管理者負担金 168億円
A一般会計補助金 151億円
B参加組合員負担金 485億円
C保留床処分金   5億円
合計 810億円
(4) 第1期事業は,その後(平成18年12月26日)建物高などに微修正が加えられ,住宅施設は微増(1041戸),資金計画は816億円が998億円に増額され、(甲9号),事業施工期間を平成23年3月31日までと修正されたうえで着工され,現在建築物は概ね完成した段階にある。
(5) 以上の通り,本訴申立にかかる第2期事業は,もともと第1期事業と一体の事業として計画され,都市計画決定がなされていたにもかかわらず,上記U−a街区部分のみはあえて事業化が見送られ,これを除く事業のみが第1期事業として施工されたものである。
 本件再開発事業はその計画区域は,港区の六本木ヒルズに匹敵する国内最大規模のものであり,再開発準備組合は平成15年の段階で,「バブルがはじけた社会状況の変化」を考慮して別の事業主体として第1期事業を先行させる方針に転換したのである(甲10号)。主要にはかかる大規模な投資に見合う採算性が危惧されたことによる方針変更であることは明らかである。
 しかし現時点においても我が国の経済情勢にはみるべき進展はなく,むしろ、リーマンショック後の世界情勢等、本件再開発事業が極めてリスキーなものであるとの評価に変わりはない。
 また第2期事業に先行して,上述の通り100mを超える超高層建築物が3棟,50m内外の高層建築物2棟が建築されているのであって,第2期事業によって,更に137mの超高層建築物がこれに加わる事態が生じることになるわけである。近隣住民の生活環境への影響を評価する上では,単に第2期事業による超高層建物の建設による影響のみを単独で評価してはならず,第1期事業と一体的な事業としてその影響を評価していかなくてはならない。
 
第2 当事者
1 原告ら
  原告らは,二子玉川東第二地区市街地再開発事業によって様々な被害を受ける住民たちで,いずれも本件処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(行政事件訴訟法第9条1項)である。
2 被告
  被告は,都市再開発法第11条1項に基づき二子玉川東第二地区市街地再開発組合の設立認可をした処分庁である東京都知事が所属する公共団体(行政事件訴訟法第11条1項1号)である。
 
第3 本訴提起に至る経過
1 本件再開発事業と地域の自然的・歴史的・文化的環境
(1) 本件再開発事業地周辺は多摩川の左岸,国分寺崖線(多摩川と野川が10万年以上をかけて武蔵野台地を削り取って出来た段丘)に囲まれた平地の一部であり,極めて豊かな自然的環境に恵まれた地域である。そのためその周辺は平成8年に風致地区に指定され,この豊かな自然環境を守るため開発が規制された地域であった。
 同地域には広い空が確保され,多摩川越しに富士山や丹沢の山並みを望め,その遠景を遮るものはほとんどない。
 国分寺崖線の斜面には,貴重な自然の緑地が広がり,湧水も豊富である。国分寺崖線の湧水から流れ出た水は,崖線の麓を走る丸子川に注ぎ込んでいる。周辺には,多くの動植物が生息している。
 このような豊かな自然と美しい風景に恵まれた本件地域には,大正から昭和初期にかけて政財界人の別荘が多数建築され、文化的歴史的景観として確立していた。(甲11〜14号)。第二次世界大戦後は,住宅建設が進められたが,本件地域の豊かな自然と風景が本件地域を特徴づけることに変わりはなく,近時のマンション分譲においても住宅の付加価値として宣伝されている(甲15)。
 世田谷区は,この国分寺崖線連なる自然豊かな緑の樹木帯を,平成11年施行の「風景づくり条例」(甲16号)の中で「水と緑の風景軸」,「みどりの生命線」として魅力的な風景を創出していく重点的な地域と位置づけている(甲17号)。
 このようにこの地域の住民にとって,この地域の街並みや自然は憩いの場所であり,これらの落ち着いた静かな環境に憩いを求めて,散策やハイキング,花見,花火大会など四季折々の余暇を楽しむために遠方から訪れる人々もいる。
 このようにこの地区は,住民のみならず,広くこの自然豊かな環境や土地柄を愛する人々,訪れる都民や近県在住者にとっての憩いの空間として大切に守られてきた。この地のこのような自然的歴史的文化的環境は,心のふるさととして今後も守り育まれていくべき貴重な資産である。
(2) 本件再開発事業地域はその大きな部分(U−ab街区,V街区の大部分,6.28ha)については,昭和34年に都市公園として都市計画決定された(甲18号)。これは周辺の風致地区としての美しい景観,眺望の地域性にも合致し,土地利用の歴史や規制の公平性に沿った合理的な計画であった。
 ところが昭和62年7月,二子玉川東地区再開発準備組合が,その公園用地の所有者である東急電鉄株式会社,東急不動産株式会社らを中心メンバーとして設立されるや,東京都知事は,平成元年6月16日二子玉川公園の変更にかかる都市計画決定を行ない,本件再開発事業の施行区域となる部分を公園の範囲から削除した(甲18号)。この時の東急電鉄と行政(世田谷区)との密約・癒着構造は後述する別訴でも厳しく問題とされた。
 こうして風致地区内の都市公園予定地は,まさしくその思想において対極的ともいえる超高層・高層建築物計6棟が林立する異常なほど巨大規模の「都内最大の民間再開発事業地」に変貌することとなったのである。
 本件再開発事業は事業敷地の85%以上を所有する東急電鉄株式会社、東急不動産株式会社らが、二子玉川駅周辺の商店街の有力者を巻き込み、都市計画公園として都市計画決定されていた事業地の規制を免れ、自社で開発資源として活用できるようにした上で、さらに、バブル経済記の容積率神話に踊らされるように、爆発的な、建ぺい率、容積率の緩和を実現させた重大な乱開発であり,後述するように,都市計画法の目的・理念に反する違法なものである。
 
 2 住民らの反対運動
(1) 反対運動の開始
 世田谷区は平成9年から10年にかけて,都市計画法16条等に基づく都市計画変更素案の説明会を開催し,本件再開発地区計画の原案の説明会を行った(甲19号)。
 住民はこれにより,本件再開発事業の計画内容を知って驚愕した。この計画は住民たちが,長年にわたって風致地区の規制を守り,所有敷地内の建築規制を甘受し,木々を育て,緑を保全しながら守り育ててきた住環境を,根底から破壊するものであった。住民らは,この計画が東急グループ企業が行政と癒着して,「遊休地」となっていた二子玉川園を,市街地再開発の手法をとることにより高層ビル群に衣替えをし,資産の「活用」を図るためのものであることを鋭く看破し,反対運動を展開した。
 更に関連事業も含めて世田谷区から700億円もの税金が注ぎ込まれることも知り,住民の怒りは広がった。
(2) 裁判闘争へ
 しかし都市計画法等に基づく住民らの意見陳述は全て排斥され,説明会での様々な意見や,世田谷区,東京都などに対する要請行動などはことごとく無視され,平成17年3月4日に第1期再開発組合の設立認可がなされるに至った。
 これに対し,住民らは同年10月,第1期再開発組合を被告として東京地裁に第1期事業の差止訴訟(以下「別訴」という。)を提起した。そして平成18年12月に世田谷区に対し住民監査請求をおこし、平成19年3月には世田谷区長を被告として住民訴訟(「以下本件住民訴訟」という。)を提起した。
 これらの訴訟について、裁判所は行政裁量を不当に広く認め、「再開発事業」=直ちに「公共性ある事業」として、その内容の違法性を適正に判断せず、住民等に犠牲を強いる判断をしている。しかしながら、これらの司法判断を批判する世論はさらに広がりを見せており、住民等はこれらの声の後押しを受けて、司法の不当な判断を争うために控訴、上告し、現在別訴は最高裁判所に,本件住民訴訟は東京高等裁判所に係属している。
 (3) 第1期事業の進捗と反対運動
 第1期事業の建築物の相当部分が完成した平成21年春ころには,この事業による被害が予想を超えて深刻なものであることが誰の目にも明らかになっていった。
 住民等は長期にわたる騒音、振動、交通・歩行の困難等の工事被害のみならず,建築物による景観・眺望の被害、圧迫感、風害、照り返し、プライバシー侵害等の被害は現実化しており、洪水、大気汚染、交通問題などの被害の危険性を実感している。
 これらはいずれも複合的被害であり、住民等は平穏な日常生活に著しい困難を感じ、健康を害している住民も多い。住民等は住環境の破壊により、精神的苦痛のみならず、身体の健康をむしばまれ、生命を削られるという恐怖と闘っている。本件開発事業は、憲法13条が定める生命、自由及び幸福追求権、同22条の居住権、同25条の生存権を侵害するものである。
 このような本件再開発事業の環境破壊の実態が明らかになるにつれ,従来から別訴等を提起するなどしてたたかってきた住民らの反対運動に対する共感は広がって行き,本件再開発事業地域周辺の住民のみならず,世田谷区全域,及び更にその周辺地域の住民もまた,大きな関心を寄せるようになり,別訴等では現在のところ棄却等の判決が続いているにもかかわらず,反対運動は広がっていった。
 (4) 第2期事業の具体化と,反対運動の更なる広がり
 平成21年4月23日,第2期事業の設立準備組合が設立され(甲20号),第2期事業がいよいよ具体的に動き出すこととなった。
 住民らは第1期事業により著しい被害を受けていることに加えて,更に超高層ビルが建てられようとしていることを知り,これ以上の地域環境の破壊を防ぐため,計画を見直してほしいとの要望は高まっていった。
 これを機に別訴等の訴訟をになっていた住民運動団体(にこたまの環境を守る会)のみならず,この地域で活動している計9つの住民運動団体が連絡を取り合って,再開発事業地周辺の環境を守るため,継続的な活動を始めた。
 これら住民団体は,東京都議会に対して複数の陳情を提出するなどの幅広い行動を起こし(甲21号),さらに世田谷区議会には、超党派で要請行動を行い,その結果「第2期事業予算については認可未確定段階で予算計上すべきでない」という超党派での修正提案がなされるなど、区議会世論も慎重に対処すべきという動きが現れている(甲22号)。
 また二子玉川東地区まちづくり協議会が結成され,都市計画の専門家を中心としてワークショップなどの手法により住民の意見を広く聞き取ったうえで,2つの代替案の形でまちづくりの提案を行った(甲23)。
 住民らは本年2月に行われた都市再開発法16条による意見書提出,意見陳述の手続きにおいても,切実に被害を訴え、計画の見直しをせまった。意見書の提出は199通に及び,意見陳述は参考人も含めて176名が行った。これらの意見はいずれも,第2期事業が再開発区域近傍,さらにはそれのみならず,その周辺広範囲に深刻な環境影響を及ぼすものであることを訴え,計画の見直し,特に超高層ビルの低層化を,また高層ビル足下の人工地盤の緑化ではなく,暮らしと自然の共存を,そして芸術文化施設や福祉保健施設の充実を求める内容が圧倒的であった(甲24号)。
 しかるに東京都は以下に述べるとおり、これらの貴重な住民の意見は形式的に聞き置いた形をとっただけで,内容の検討に踏み込むことなく全ての住民の意見を不採択とし、第2期事業の組合設立を認可したのである。
 (5) 本訴訟提起へ
 このような東京都の住民無視,大企業による開発優先,地域環境破壊容認の態度は,多くの住民の怒りをかき立てた。同時にこのような行政の態度を改めさせるためには裁判所によって正義と公平を実現する以外に途ははないとの思いが広がっていった。
 本訴訟はこのような住民らのやむにやまれぬ思いが形となって提起されたものであり,限定された出訴期間の制限にもかかわらず反対運動の広がりを反映して原告団の構成も別訴等と比べて広範なものとなった。
 原告となった住民の一定部分は別訴,本件住民訴訟を経験し,ともすると裁判所もまた行政や大企業に追随する傾向なしとしないとの危惧を抱きながらも,第1期事業の被害がこれほど現実化し,多くの住民,都民・国民にその問題性が明らかになった今日,裁判所は必ずや万人が納得のいく公正な判決を下すであろうと,最後の希望を託したのである。
 これら国民の期待を裏切ることのない充実した審理と,後世に恥じるようなことのない格調高い判決を求める次第である。
 
第4 本件設立認可処分の違法性
1 都市再開発法17条2項、都市再開発法16条違反
(1) 都市再開発法第16条は1項で事業計画を公衆の縦覧に今日させることを定め、2項では「当該第1種市街地再開発事業に関係のある土地若しくはその土地に定着する物件について権利を有する者又は参加組合員は」意見書を提出することができると定めている。さらに3項では都道府県知事は、意見書の内容を審査し、その意見を採択すべきであると認めるときは事業計画に必要な修正を加えるべきことを命じ、不採択の場合には通知するように定めている。さらに、4項では意見書の審査については行政不服審査法の処分についての異議申し立ての審理に関する規定を準用することを定めている。

(2) 都市再開発法が16条の手続きを定めたのは、都市再開発事業は、関係権利者に与える影響が大きいため、権利保全のために事前に意見を聞く機会を設けたものである。従って、その趣旨は意見陳述者の権利保全であり、このことは同条4項が行政不服審査法の規定を準用していること(行政不服審査法に定める手続は行政処分によって関係権利者の権利保全をその目的としていることは疑いがない)からも明らかである。

(3) 原告等を含む住民は前述したとおり,199名が都市再開発法16条による意見書を提出し、そのうちの176名が口頭にて意見陳述を行った。
 これらの住民は本件再開発事業に関係する土地等の権利者として,第1期事業により被害が現実化していることを具体的に示し、これ以上本件第2期事業が事業計画通り遂行されることにより、自らの権利が侵害されることをそれぞれに訴え,これ以上の権利被害が生じないように修正命令を出すべきことや、住民の代替案に沿って、修正されるように申請者と協議する機会を設けるべきことなどを要望した。
 意見陳述においては、補佐人として下記のような学識経験者等が本件第2期事業の事業計画について、修正なくして認可することの問題点や、住民に対する権利被害について陳述した。(甲25号)
                 記
 早稲田大学     芸術学校教授      卯月盛夫教授
 技術士       日本科学者会議     坂巻幸雄氏
 埼玉大学教授    工学博士        岩見良太郎教授
 環境アセスメント問題連絡会(元埼玉大学教授・理学博士)藤田敏夫氏
 NPO法人区画整理・再開発対策全国連絡会議 遠藤哲人氏
 象地域設計     一級建築士       三浦史郎氏

 また、意見陳述に際して、意見陳述者らは、当初平成22年4月9日に、上記専門家らを、都市再開発法第16条4項で準用される行政不服審査第27条の「参考人」として採用されるように申請した(甲26号)。また、同日行政不服審査違法29条により現地検証の申立もした。しかるに東京都はいずれの申請をも認めなかった。行政不服審査違法の趣旨から言えば、申請があった場合には、できるだけ、採用すべきであったところ、不当にも、これを拒否した。
 この時点で、既に、東京都は都市再開発法第16条の運用にあたり、意見書提出者らの真摯な権利被害の実情について、慎重に審査し、必要な修正命令を検討しなければならないと言う姿勢を欠き、裁量を逸脱する違法な運用であった。意見陳述者らはやむなく、「補佐人」としての陳述申請に切り替えて、補佐人陳述の手続きを実現させたものである。

(4) ところが東京都知事は、これだけ、多数の住民から意見書及び、口頭陳述を受け、専門的見地からも本件2期事業計画の権利侵害性が明らかとなったのに,いずれの意見についても採択せず、修正命令を発令しなかった。
 そして東京都知事は、これらの意見の不採択通知を送付し、第2期事業組合について設立認可した。

(5) 都市再開発法17条2項は、「定款又は事業計画若しくは事業基本方針の決定手続又は内容が法令(事業計画の内容にあっては、前条第3項に規定する都道府県知事の命令を含む)に違反している」場合には不認可とすべきであることが定められている。
 すなわち同条2項は平成11年の都市再開発法の改正によって現在の形とされたものであるが,これは知事が同法16条の手続によって、出された意見を権利保全の観点から十分に検討し,必要な修正命令を発令した場合、このような形でこれを申請者が遵守すべき者とすることを条件に,認可処分を従来の自由裁量行為から拘束的な処分と変更したものである(甲27)。
 都市再開発法16条3項の知事の修正命令は,関係権利者の権利保全のための手続きであるから、本件のように同条第2項の手続により,明らかに第2期事業の権利侵害生が明らかにした意見書が提出されている場合には,本件の事業計画に必要な修正命令をなすべき義務がある。
 然るに東京都知事は,前述するとおり適正な修正命令を出さないまま、17条2項に定める不認可事由が存在しないとして、提出された意見書を不採択とし,都市再開発法11条の設立認可処分をなしたものであり,これは都市再開発法16条3項,及び17条に違反し、行政の裁量権を逸脱するもので違法である。
 
2 本件都市計画決定等の違法性
  本件認可処分の違法性は、そもそも、以下に述べるような、本件都市計画決定の違法性と密接不可分の関係にある。本件都市計画決定手続きは、都市計画手続きの根幹となる「住民参加」の重要性、実質を軽視し、形骸的な意見聴取手続きはするものの、実質的に、住民の意見を反映することは一切せずに、一貫して行政が大企業の乱開発を許容する手続きとして運用されてきた。(甲28号)
 この点を詳述する。
(1)都市計画法第21条1項違反(公園変更)
  ア 本件再開発事業予定地は、もともと昭和34年に都市計画公園として都市計画決定されていた。しかし、東京都は、平成元年6月16日に、に二子玉川公園及び上野毛2丁目公園の区域及び面積を変更し、これらを現在の位置(二子玉川駅から約600メートル離れて、本件再開発業地に隣接する場所)まで移動させる都市計画の変更決定を行った(甲18号)。
イ 都市計画法第21条1項は、「当該都市計画を変更する必要が生じたときは、遅滞なく、当該都市計画を変更しなければならない」と規定し、「変更の必要」という要件を規定している。
ウ この点、変更前の公園の場所は、本件再開発事業地U、V街区に相当する位置で、駅からも近く、周辺住民にとっても、またその他の公共交通機関利用者にとっても利用しやすい位置で、駅西側の玉川高島屋などを中心に広域から集まった人たちにも利用しやすい位置にあった。さらに、変更前の公園の周辺地域はもともと、風致地区として高い建物について規制がなされ、水と緑の景観が保護されてきた歴史から、都市計画公園として整備されることは地域性に適した都市計画であった。したがって、これを独自に、二子玉川駅から数百メートルも遠方に移動するという都市計画公園の都市計画変更を行う必要性はない。
エ さらに、変更決定がなされた平成元年段階では、準備組合内で「施設計画原案」も作成されておらず、この時点では抽象的な再開発事業の予定しかなかった。本件再開発事業のマスタープランである昭和61年11月の東京都市街化地域及び市街化調整区域の整備、開発又は保全の方針でも、本件再開発事業は「都市計画公園と一体として整備する」とされているのであり、再開発事業と都市計画公園事業は一体として事業内容を具体化する中で、真に都市計画公園の位置の移動の必要性が吟味されなければならない。すなわち、抽象的に再開発事業の予定があるとしても、都市再開発法第4条は他の都市計画との整合性が求められているのであるから、直ちに本件都市計画公園移転の必要性があるとはいえないのである。
  この点は平成元年の都市計画審議会でも明確に審議委員に指摘されている(甲29号)。
オ したがって、上記都市計画公園の変更決定は、都市計画法第21条1項の「変更の必要」の要件を満たしておらず、違法である。

(2)都市計画法第13条1項本文違反(公害防止計画適合性)
ア 都市計画法第13条1項は、「当該都市について公害防止計画が定められているときは、都市計画は、当該公害防止計画に適合したものでなければならない」と規定している。そして、東京都は、昭和49年にいわゆる公害防止計画を策定して概ね4年ごとに改定するとともに、公害防止計画を実現するために、昭和55年に東京都環境影響評価条例を、平成9年には環境基本計画を定めた(甲30、31号)。したがって、この都市計画法第13条1項本文の「公害防止計画」には、上記東京都環境影響評価条例及び環境基本計画も含むと解すべきである。
  この点、平成12年6月26日に行われた本件再開発事業の都市計画決定は、以下の点で公害防止計画、東京都環境影響評価条例や環境基本計画に違反しており、都市計画法第13条1項本文に違反している。
イ 有効な渋滞解消策、交通量対策がとられていない(公害防止計画及び環境基本計画違反)。
ウ 大気汚染調査について、必要な調査を行わなかった(東京都環境影響評価条例に基づき策定された環境影響評価指針解説(以下、「解説」という。)違反)(甲32号)。
エ 自動車交通量等の状況の調査について、最新の平成9年度及び平成11年度の資料を使用せず、平成3年度や平成6年度の資料を使用した(解説違反)。
オ 大気汚染の測定について、実際には達成できなかった「東京都自動車排出窒素酸化物送料削減計画」が達成できたことを前提としてバックグラウンド濃度を算定した(解説違反)。
カ 圧迫感の測定について、形態率を用いず、仰角による方法を用いた(甲33号)(解説違反)。
キ 地域配慮の指針の定めに反して、多摩川の川縁に高層建築群を建築しようとするものである(環境基本計画違反)。

(3)改正前都市計画法第13条1項7号違反(適正な都市環境保持)
ア 平成12年当時の改正前都市計画法第13条1項7号は、「市街地開発事業は、市街化区域内においては、一体的に開発し、又は整備する必要がある土地の区域について定めること」と規定していた。
イ この点、本件再開発地域はもともと風致地区に指定されており、昭和53年の世田谷区基本構想では、区民本位のまちづくりの実現を目指すことが掲げられ、昭和54年の世田谷区基本計画(甲34号)では、二子玉川地区については「緑と水の軸、楽しく歩けるまちづくり拠点」として定め、人々が豊かな自然と身近に接しながら生活できるまちづくりを目指していた。さらに、昭和58年の世田谷区再開発基本構想(甲35号)でも、二子玉川の未整備、交通集中による部分的渋滞とそれを解消するための二子橋の拡幅の必要、丸子川氾濫防止のための河川改修の必要、区民利用施設の不足等が指摘され、住宅の形態としては中高層ではなく、低層高密度住宅とし、できるだけ景観を損ねないようにする必要がある旨の整備課題と整備方針の分析がなされたいた。さらに、昭和62年の再開発基本計画(甲36号)でも、容積率は、現行容積率500%を上限とするとの記載があった。
ウ ところが、平成12年の本件再開発事業の都市計画決定は、これら上位計画に反し、二子橋の拡幅には手をつけず、一層の発生集中交通を創出し、丸子川の河川改修をせず、再開発事業地全体を構造物の人工地盤で覆い尽くすことにより、周辺住民の氾濫時の洪水被害の増大を創出し、超高層ビルを乱立し、保護されるべきとされた景観を著しく損なう計画内容である。建ぺい率80%容積率660%というように、当初の基本構想や基本計画にも著しく反している。このように、地域的適合性に著しく反し、区民の権利を侵害する計画内容の再開発事業について再開発の必要性がないことは明らかである。
エ したがって、本件地域に「一体的に開発し、又は整備する必要がある」とはいえず、平成12年の都市計画決定は改正前都市計画法第13条1項7号に違反する。

(4)改正前都市再開発法第7条の8の2違反(再開発地区計画)
  ア 平成12年当時の改正前都市再開発法第7条の8の2第1項は、「その合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、一体的かつ総合的な市街地の再開発を実施することが適切であると認められる」区域につき「都市計画に再開発計画を定めることができる」と規定されていた(現在この規程は削除)。
  イ ところで、本件再開発地区計画により、容積率を660%、600%、520%、370%、240%として、高度制限を撤廃したため、超高層ビルや第1種住居専用地区に接した場所に圧迫感の強い商業施設の建築を可能とした。
  ウ 条文どおり、再開発地区計画の目的は「合理的かつ健全な高度利用」と「都市機能の更新」であるが、再開発地区計画の目的が地域環境の改善に資することであることや、条文上も「合理的かつ健全な」との制限が付されていることを考えれば、「土地の高度利用」とは、単に土地の収益を高める土地利用ではなく、「環境効用を高める土地利用」であると解すべきである。また、「都市機能の更新」とは、土地利用の転換による従前の都市機能の改善、新たな都市機能の創出を意味するものである。このように考えれば、本件再開発事業は、かかる要件を満たさない。
  エ さらに、通達では、都市再開発地区計画を活用できるのは「工場、倉庫、鉄道操車場、港湾施設の跡地等相当規模の低・未利用地における一体的土地利用転換」の他、「埋め立て地等」「老朽化した住宅団地の建て替え」「木造密集地」などの再開発の場合であるところから見ても、本件再開発地区のような風致地区、公園緑地地区に適用されることは予定されていなかった。しかも、再開発地区計画の利用のために、公園を移動し、緑地を3haも削っている。したがって、そもそも本件再開発に再開発地区計画を利用することが違法である。 

(5)都市再開発法第4条2項2号違反(良好な都市環境)
  ア 都市再開発法第4条2項2号は、都市計画について「当該区域が、適正な配置及び規模の道路、公園その他の公共施設を備えた良好な都市環境のものとなるように定めること」と規定している。
  イ しかし、本件再開発事業の中で、およそ公共施設と呼べるものは道路と交通広場しかない。しかも、交通広場については、駅の改札口から約150メートルも離れている。これは、本件再開発地区内の商業施設内を通行させることで購買意欲を刺激するために設計された内容で、高齢者、乳幼児連れ、病人、障害者や通勤、通学等で日常的に利用する住民にとっては不便になるばかりである。道路についても、超高層ビル建築に必要な幅員を満たす目的で拡幅、建設されるに過ぎず、二子橋の拡幅がない限り新たな渋滞被害の拡大が予想される。
ウ 本件再開発事業予定地は、昭和58年の世田谷区の再開発基本構想(甲35号)では、「小公園、図書館等区民利用の施設が不足している」と指摘されている。さらに、本件再開発事業によって大幅な人口の増加が見込まれるのであるから、小中学校、児童館、図書館、集会所などの公共施設や、地震、洪水などの災害の避難場所などの公的な広場や避難施設の完備が本来不可欠である。しかし、本件再開発事業にはこうした周辺住民の利用を想定した公共施設の計画は何一つ入っていない。
エ したがって、本件再開発の都市計画は、「公共施設を備えた良好な都市環境」となるものとは到底言えず、都市再開発法第4条2項2号に違反する。

(6)都市再開発法第3条3号違反(土地利用の細分化)
  ア 都市再開発法第3条3号は、都市計画に定めるべき施工区域として「当該区域内に十分な公共施設がないこと、当該区域内の土地の利用が細分されていること等により、当該区域内の土地の利用状況が著しく不健全であること」という条件に該当する必要がある旨を規定している。
  イ しかし、もともと本件再開発事業の予定地の85%は東急グループの所有地であり、U街区、及びV街区についてみると、そのほとんど全てを東急グループが所有しているのである。したがって、本件再開発事業の予定地が「土地利用の細分化」とそれによる「不健全な利用状況」にあるという要件を満たしていないことは明らかである。
  ウ 都市再開発法は権利変換という特別な技法を用いて、権利関係が複雑で再開発が困難な地域について、一定の要件の下にこれを可能にすることを目的とするものである。したがって、本件再開発事業予定地のように、東急が事実上単独所有であるような区域については、東急が自ら再開発を進めていくことに何ら障害はない。よって本来都市再開発法第3条の予定している要件を満たしておらず、違法である。 

(7)都市計画法第16条、第17条違反(事業遂行における一貫した住民無視の行為態様)
  ア 都市計画法第16条1項は、都市計画の案の作成にあたって、必要がある場合に「公聴会等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする」と規定し、同第17条は都市計画の案の縦覧と意見書の提出の手続を規定している。これらはいずれも、都市計画の根幹である「住民の意見を反映するため」という目的のための手続である。
    しかし、以下に見るように、本件再開発事業は、結果的には住民の意思を全く反映せずに都市計画決定に至っており、住民の権利や意見は当初から一貫して全く無視する態度に貫かれていた。
  イ 平成11年4月8日に行われた公聴会記録(甲37号)によると、専門家も含めた10名の公述人が東京都の環境影響評価についての意見を述べた。10名が10名とも反対意見であった。これら専門家の意見は、昭和58年の世田谷区の二子玉川地区市街地再開発基本構想の整理分析等に基づく専門的、合理的意見であったが、一つも採用されることはなかった。
  ウ また、平成12年の東京都都市計画審議会に報告された、都市計画法第17条2項の意見書(甲38号)においては、賛成意見が2508通、反対意見が1762通とされていた。
    しかし、賛成意見については、その内容についての項目は都市計画に関する意見が9項目、事業に関する意見が3項目、その他の意見が4項目で、合計わずか16項目しかない。しかも、その内容を見れば、賛成意見の中にも「図書館など公共施設を望む、渋滞により抜け道の交通が危険だから渋滞対策を期待する、大地をコンクリートで埋めるのは息苦しい」などの実質的にはこの計画内容を具体的に吟味すれば反対意見に分類されるべき意見も含まれている。
    一方、反対意見は総数こそ賛成意見より少ないが、その項目は、都市計画に関するものが122項目、事業に関するものが29項目、その他12項目で合計163項目にわたり、多項目にわたる詳細、かつ具体的な反対意見が多く、上記の公聴会の意見にも符合するものであった。
  エ 都市計画法第16条及び17条に規定する公聴会、縦覧及び意見書提出の手続は、都市計画案に住民の意見を取り入れて、より住民の希望に沿った計画内容に変更することを想定しているにもかかわらず、本件手続においてはその趣旨が全く活かされていない。それは、本件都市計画が、上記のように住民のためのまちづくりから、東急のための事業に完全に変質してしまったからである。したがって、たとえ形式的には公聴会や計画縦覧の手続が取られていたとしても、これはもはや適法な手続とはいえず、都市計画法第16条、17条に違反する。         

(8)以上より、平成元年6月16日になされた公園変更決定及び平成12年6月26日の本件再開発事業の都市計画決定は、上記都市計画法及び都市再開発法の規定に違反しており、違法である。したがって、このような違法な都市計画に基づく事業計画も違法であり,これを遂行するための本件組合設立認可の処分もまた違法である。
 
第5 結論
1 本件処分の違法性の本質
 本件事業認可処分の違法性は、まさに、東急グループと世田谷区の癒着により、住民の要求を徹底的に排除するために、都市計画法、都市再開発法等の制度を濫用した乱開発であるという点である。この事実は、前述した関連事件の訴訟の審理の中でますます明白となっている。
2 再開発の必要性(広域生活拠点)の偽装工作
 昭和57年に再開発組合の前身である「二子玉川を考える会」が発足した当時は、世田谷区の昭和54年基本計画(甲35号)には、二子玉川を「広域生活拠点」とする定めはなく、世田谷区内の他の商店街と並んで「楽しく歩ける拠点」とされていたにすぎなかった。その後昭和61年から63年にかけて、東急グループの社長、担当者と世田谷区長、担当者らが、個人レベルで作成された覚書等が複数作成された。これと並んで、世田谷区の都市整備方針、東京都の再開発促進地区指定などの条件が後付で整備された。さらに、このような密約の事実が議会にも住民にも、知らされないまま、平成元年の都市計画公園の位置変更の都市計画決定が強行された。 これが、後の巨大な再開発事業を可能とする露払いとなり、専ら世田谷区、東京都ら行政は都市計画法、都市再開発法の手続きを専ら事業者(東急グループ)の利益実現のためにこの事業を推進し、これに反対する住民の意見を排除する役割を担ってきた。
3 容積率緩和の要件の欠如
 上記密約書で、東急グループは都市計画公園予定地の一部を世田谷区に無償譲渡を約束したことを持って、公益的な合意であったかのように装った。しかし、ここで東急グループが譲渡した土地は149億円(甲39号)であるのに対し、岩見良太郎教授の資産によると、本件再開発事業で東急グループが得た利益は容積緩和益だけで510億円、補助金や公共施設管理者負担金を含めると約910億円にのぼる(甲40〜42号)。この容積緩和利益の不当な独占集中を産み出す住環境破壊の乱開発はもはや、公共の福祉の実現のための都市計画ということは言えず、その制度の本旨に反すると言うべきである。
4 徹底した住民無視、軽視
 東京都の本件認可処分も、まさに、このような都市計画制度濫用の流れの中で、都市再開発法第16条の法の趣旨に反し、住民の権利保全の視点を欠いた形骸的な手続き運用を強行したものであり、その違法性は明白である。行政は「公共」の名の下に大企業の恣意的なまちづくり利益の独占を図るために、ことごとく、都市計画手続きで保全されるべき住民参加の機会を形がい化し、多数の住民の住環境保全への切実な叫びを踏みにじって事業を強行させようとしている。住民参加は真に住民の権利保全をはかり、真に公共の福祉を実現するまちづくりの方向性へ実現のために、決して形がい化させることは許されない手続きである。
  本件認可処分は速やかに取り消されるべきである。          

                 添付書類

  訴訟委任状     
  証拠説明書                           1通
                                   以上