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不毛な相談に気をつけよう

私は大手不動産会社から新築マンションをだまし売りされ、裁判で売買代金を取り戻した。この経験を書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』として出版したため、不動産トラブルなどの被害者から相談を受けることもある。裁判で勝訴したことの恩返しとして、親身に対応することが私の責任と考えているが、中には時間の無駄になる不毛な相談もある。以下では不毛な相談の例を紹介する。
不毛な相談者は説明が要領を得ない。自分が経験したことを全て話さなければ気が済まないため、聞いている側は話の方向性が見えず、苦痛である。悪徳業者とのトラブルであっても、被害者のストーリーは悪徳業者とのやり取りだけでは済まないことが多い。たとえば「役所に行政指導を要請したが、たらい回しにされた」「警察署に詐欺罪の告訴状を提出したが、怠慢な警察官は受理もしなかった」などのサイドストーリーも派生する。
これらの問題も被害者にとっては怒る理由のある問題である。しかし、それらを一緒に説明されると、何が問題なのか焦点がぼやけてしまう。聞く側を無視した自己満足の説明である。この場合は質問をすることで問題を明確化するように努めているが、残念なことに質問への回答もピンポイントではない。こちらは時刻を知りたいために「今、何時か」と聞いているのに、時計の文字盤の読み方から説明しなければ気が済まない人がいる。
しかも肝心なことは説明しない傾向がある。ある程度話を聞いた上で私が「この場合、○○してはどうですか」と提案する。それに対して「待っていました」とばかりに「実は××なのです」と前提を狂わす説明をする。後出しジャンケンで議論を楽しんでいるような態度である。
実際、彼らはお喋りを楽しんでいるとしか思えない。悪徳商法の被害者にとって、一人で悶々とすることは辛いことである。それよりは他人に相談することは良いことである。しかし、相談しているだけで発散した気分になる人がいることも事実である。実際は何も解決しておらず、泣き寝入りと変わらないにも関わらず、相談しただけで達成感を得てしまう。これは新興宗教が不幸に遭遇した人を信者にするカラクリでもある。
これに対して、私の目的は悪徳業者と闘う人の手助けであり、他人と話して気を紛らわせるだけの闘わない方に時間を割くことは非生産的である。そのような方からの相談には突き放した対応をするようにしている。

ディベート術

ディベートの目的
  第三者に自らの議論の優位性を納得してもらうことnot相手を屈服させる、やりこめるcfディスカッション:当事者の同意を形成する
論題の種類
 政策に関する論題(proposition of policy)
   a.現在ある制度を廃止・廃棄するタイプ
   b・現行の制度を大幅に変更するか、まったく新たな制度を導入するタイプ
 判断に関する論題(proposition of judgment)
 価値論題
 事実論題
論理的に説得力のある議論
◇ 立場に一貫性がある
◇ 主要な論点が明確である
主にどのような理由により論題を肯定、または否定しているのかが一目瞭然でなくてはならない。論点がいくつあるのかすらわからないような議論ではどうしようもない。
◇ 主要論点がそれぞれの立場の議論を網羅している
主要な論点が論題を肯定する上で重要な点をカバーしていることが必要である。
・ 問題の重要性(取り上げている問題やメリットが重要なことである)
・ 問題の内因性(その問題の原因が現在の政策にある)
・ 問題の解決性(肯定側のプランによって現在ある問題を解決する、あるいはプランがメリットを生ずる)
・ 新たな弊害がない(肯定側のプランはあらたな弊害を生じない、生じたとしても肯定側のプランが創出するメリットのほうがより重要である)
◇ 主要な論点が論拠と証拠に裏付けられている
単なる主張に終わるのはだめ。
◇ 相手の議論に対して正しく反論し、相手からの反論に対して正しく反駁している
→相手の議論とどの点でぶつかりあっているのかを正しく認識したうえで反論(refute/attack)する。
 相手からの反論に対して、それが的外れであることを指摘し反駁(rebut/defend)。する。
◇ 相手からの質問に対して効果的に返答している

議論の構成要素(トールミン・モデル)
2.証拠
  ↓
3.論拠
  ↓
4.(限定詞)←5.保留条件
  ↓
1. 結論

1. 結論
話し手が説得しようとする相手に受け入れてもらおうとするある1つの議論の結論。1つの議論の最終ゴールであると同時に、この結論がつぎの議論の別の要素(証拠か論拠)になることが多い。
@ 事実に関する結論
A 定義に関する結論
B 価値に関する結論
C 政策に関する結論

2. 証拠
結論を直接擁護するための証拠資料のこと。
@ 物的証拠
実際にその場で見たり、聞いたり、触れたりすることのできるもの。競技ディベートではまず使われない
A 事例
過去に起きたこと、あるいは現在起きていることの記録や説明
B 統計
数量的に処理・分析された統計資料
ひとつの統計に関していくつもの解釈が成り立つ場合があるので注意
C 意見
専門家・有識者の意見。ディベートでもっともよく使われる
3. 論拠
結論と証拠を結びつける橋渡しの役目(reasoning,justification)
実際の議論では論拠は隠れていて説明されないことが多い。しかし「その証拠がなぜその結論を擁護していることになるのか」という質問の場合には言及する。
@ 客観的な論拠
個々の証拠と結論を体系的・客観的にまとめあげる論拠
a.因果関係
b.兆候
c.帰納法
d.演繹法
e.類推
A 権威的な論拠
意見を使用した際の論拠ex「・・大学の::教授によると…」
B 感情的な論拠

4. 限定詞
結論で述べることがどのくらい確実なことかを示す
「絶対に」「たしかに」「たぶん」「きっと」などの言葉によって信憑性の度合いが限定される
5. 保留条件
ディベートの進行形式
◇ESSトーナメント・ディベート進行方式

肯定側第一立論の構成
   イントロダクション(論題の提示を含む)
   プラン(いくつかの項目に分かれている)
   メリット1(プランが創出する利点を1つごく簡単に述べる)
    A 現在の政策には問題があることを説明する
    B プランがメリットを生み出すことを説明する
    C このメリットがいかに重要かを説明する
   メリット2(プランが創出する利点を1つごく簡単に述べる)
    A 現在の政策には問題があることを説明する
    B プランがメリットを生み出すことを説明する
    C このメリットがいかに重要かを説明する
 
* 肯定側立論(北野P71)
主要論点1 現状に問題がある
・ 量的重要性と質的重要性について分析する
・ 問題の起きる確率について分析する
主要論点2 問題は現状の政策に固有である
・ 因果関係を分析する
政策案の提示
主要論点3 解決可能性
・ いかに政策案が問題を解決するかを説明
* 否定側立論(北野)
1. 命題妥当性(必要があれば)
2. 現状分析を反駁
→@現状に問題はない
→A問題は深刻ではない(質・量)
→Bリスクは大きくない(確率の議論があるとき)
→C現状に起因してない、一時的なものである
3. カウンタープラン(必要があれば)
4. 解決可能性を反駁(肯定側政策では問題は解決されない)
5. 予想不利益(肯定側政策で新たに発生する問題)
* 肯定側予想不利益に対する肯定側チェックポイント
1. 因果関係はあるのか?
2. 肯定側政策に固有なことか?
3. ターンアラウンドは可能か?
4. 不利益は重大な結末のものか?
5. 全体として肯定側政策の利益を上回るか?

ESSトーナメントディベート進行形式
 肯定側第一立論スピーチ
1. イントロダクション
2. 具体的なプランの提示(論題で示された政策をより具体化したプラン)
3. メリット1の提示
 a.現状分析
 b.過程
 c.インパクト
4. メリット2の提示
 a.現状分析
 b.過程
 c.インパクト
(プランを採択すると、現在の政策では得られない利益が生じる、現状にある問題が解消される)
5. まとめ

論題の枠内にあてはまるプランを提示し、その良さを主張する。

 否定側第一立論スピーチ
1.イントロダクション
2.デメリット1の提示
a.肯定側プランの特徴
b.過程
c.インパクト
3.デメリット2の提示
a.肯定側プランの特徴
b.過程
c.インパクト
4.代案の提示(オプショナル)
a.非論題性
b.競合性
c.優位性
5.まとめ
・肯定側第一立論の論点に直接ふれなくても構わない。

肯定側第二立論スピーチ
1.イントロダクション
2.デメリット1への反論
3.デメリット2への反論
4.代案への反論
5.まとめ
・否定側第一立論がデメリット中心だった場合、パートナーである肯定側第一立論の
議論には触れることなく、否定側のデメリットの議論に対して反論することに専念する
・否定側が第一立論代案を提示したときは、それに対して反論することを忘れてはいけない

否定側第二立論スピーチ
1.イントロダクション
2.メリット1への反論
3.メリット2への反論
(肯定側が提示した利益(問題)は重要でない、肯定側の利益(問題)は論題とは関係ない、肯定側のプランを採択しても肯定側が描くようなシナリオ通りにはならず、よって利益は得られない(問題は解消しない)、肯定側のプランを採択すると新たな弊害(disadvantage)が生じる
4. まとめ(現状または代案の優位性を強調)
・ここで初めて肯定側第一立論へ反論
・反駁スピーチにおいては、新しい議論を提示してはならないので、このスピーチが最後のチャンス

否定側第一反駁スピーチ
1.デメリット1の反駁(建て直し)
2.デメリット2の反駁(建て直し)
3.代案議論の反駁(建て直し)
4.まとめ(現状または代案の優位性を強調)
・否定側の第二立論者と同じ論点について議論しないように事前に役割について話し合っておく
・肯定側第二立論に対しての反駁

肯定側第一反駁スピーチ
1.デメリット1への再度反論
2.デメリット2への再度反論
3.代案への再度反論
4.メリット1の再構築
5.メリット2の再構築
6.まとめ(肯定側プランの優位性を強調)
・否定側第二立論と否定側第一反駁の両方に反論・反駁しなくてはならない

否定側第二反駁スピーチ
1.否定側が優っている議論を強調
2.肯定側の議論の弱さを強調
3.否定側が勝っている理由を説明

肯定側第二反駁スピーチ
1.肯定側が優っている議論を強調
2.否定側の議論の弱さを強調
3.肯定側が勝っている理由を説明

立論のプラン(松本109)
 政策ディベートの場合肯定側は論題の妥当な解釈となりうるプラン(実行案)を提示する必要がある。多くの場合、肯定側のプランはいくつかの項目(plank,item)から成り立つ。一般的には次のような4つのポイントを網羅しておくとよい
1.誰がプランを実施していくのか
2.プランは何をするのか
3.どのように施行するのか
4.プラン実行にかかる費用をどこから捻出するか
特に莫大な費用がかかる場合以外は「日本政府は…」という論題の場合、「一般会計予算から捻出する」くらいの説明で済ませてよい。
質問の目的
・不明な点を明らかにする。(ex 「主要な論点は3つですね」)
・反論・反駁のための土台をつくる

質問のポイント
・証明されていない点に注目
・結論と証拠の内容とのギャップに注目→証拠が証明しているとする結論と証拠が実際いっていることにへだたりがないか
・形容詞に注目→形容詞が使われている場合、それらが具体的に説明されているか?
・証拠の出典に注目→証拠の出典は権威があるか、信頼できるか、引用されている人物は専門家か?ある特定の利益を代表している人物ではないか?
質問のコツ
・ 幅広くリサーチをしておく→論題に関して広範な知識が整理されて頭にはいって
いるとよい質問がうかびやすい
・ 相手の議論を事前に予測しておく
・ 意見を言わない
・ 質問は1つづつ
・ 「はい」「いいえ」で答えられる質問を多用する
・ 議論の流れに沿って質問する
・ 返答を途中で遮る
返答者が注意すべき点
・ 回避的にならない
・ 返答はなるべく詳しく
・ 「はい」「いいえ」を言う前に条件を言う←はい、いいえの後に理由を言うと遮られてしまうことがよくある
ルール
・ 肯定・否定とも同じ長さのスピーチ時間である
・ 肯定側のスピーチで始まり、肯定側のスピーチで終わる
・ 同一人物が自らの側の2つのスピーチを続けて行ってはならない
・ 反駁スピーチでは立論で議論されたことと関係ない新しい議論を展開してはならない。

準備段階
・ システムダイナミックスチャートを書く
・ 証拠資料を読んだ際には、資料の著者名と発行年は書き留める。そしてそれが証拠であるとわかるように線で囲むとか何か印をつけておくなどするとなおよい。
・ 短時間のうちになるべくたくさんの資料に目を通すために目的に応じた読書をする。目次をじっくり見た後で速読をする。重要そうな個所にくれば精読をする。必要に応じて斜め読みや飛ばし読みもする。
・ ディスカッションの場合はトピックや議題、ディベートならば論題にかかわる知識は必要不可欠。それも整理された上でインプットされているのが望ましい。
ジャッジ
 論題に対する自らの考えに影響されることなく、審査を担当したディベートにおいて肯定側・否定側のどちらの側が総合的に見てより優れた議論を展開したかを判断する。
 メリット、デメリットのどちらが大きいかで勝敗を決定する。
◇ システマティックな記録をする(フローシートの採用)
・ 議論を大きく2つに分けてノートをとる
    ↓
  肯定側が提示する論題を採択すべしという議論とそれに関係した否定側からの反論、またそれに対する肯定側の反駁
 and
  否定側が独自に提示する議論(=肯定側のプランは利益を生じないという議論、肯定側のプランは弊害を生じるという議論)これらに関係する肯定側からの反論
  またそれに対する否定側の反駁

・肯定側:黒のボールペン
・否定側:赤のボールペン
・紙を折って一試合にあるスピーチの数(通常8つ)に細分化する
・ 話し手が議論に番号やアルファベットをつけた場合には必ず書き取る。
・ キーワード中心に書き取る
その他
・ 意見をいえるようになるには、議論の要素、証拠の使い方、スピーチの構成、反論・反駁の方法などに関する知識は大切である。
・ 自分自身でディベート的な発想を身につけるには、論題を考えながら、あるいは論題を作りながら新聞を読むとよい。何か問題が発生したことを新聞が伝えた。そこで、何か手を打つ必要があるかどうかを考える。そして、その新たな政策(実行案)は、どんな結果を生み出すかを検討する。
・話すときは反対側の人たちではなくジャッジの目を見る。なぜならディベートは第三者を納得させるものだから。
・ディベートの技術は一回で身につくものではない。継続が大切。


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