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狂牛病

狂牛病(2001.9.14) 千葉県の酪農家が狂牛病に感染した疑いがある問題で、当初、農水省や千葉県はその牛を「廃棄処分した」と説明したが、それは虚偽でその骨などが茨城県と徳島県の飼料の原料工場で肉骨粉として加工され、保管されていたことが判明した。他にも出回っている可能性があり、同省は確認を急いでいる。業者や業者の利益を代弁する行政は都合の悪い事実は隠蔽し、ひたすら根拠のない安全性を押し付けようとしているように感じられる。緒志昌彦「報道と風評被害のはざまで」新聞研究604(2001)83は「当社(千葉日報社)に対しても『もうこれ以上、報道するな』と半ば、強迫めいた言葉で電話をしてくる酪農家とおぼしき人も少なくない」という。永村武美・農水省畜産部長は「狂牛病の感染の心配のない豚や鶏の飼料や肥料に使うことは法的には問題ない」と開き直った(「問われる隠蔽体質」読売新聞2001.9.15)。しかし消費者は業者や行政の説く自称「安全」を信用するほど愚かではない。「『日本は安全』とたかをくくり、ほとんど無策だった行政に対する国民の不信感は根強く、牛肉の安全性を訴えても、消費は回復しない」(「『疑惑』次々決め手なし」読売新聞2001.12.9)。

食に対する安全性に対する考え方がこの程度であるのであれば、「農作物は農薬たっぷり、遺伝子組み替え当たり前」ぐらいに想像したとしても飛躍はない。千葉県で狂牛病に感染した牛が発見されたと報道された時点で賢明な消費者は千葉県産の牛肉を控えるだろうが、今回の件で千葉県産の食品を一切ボイコットしてもいいだろう。政府がとにかく商品を処分したい生産者側の論理に立っているならば、自分の身は自分で守るしかない。しかしその流通してしまった飼料が他県へ及んでしまっていれば自衛の手段がない。流通先を明らかにして情報を公開すべきと思う。マスメディアも大手食品企業に遠慮している。問題を風評=デマにあるとすりかえて、掘り下げない傾向がある。羊のスクレイピーも狂牛病も過去からの実態を明かにして欲しい。

ヨーロッパに行った方の話では肉を食べることが全くなかったと言う。現時点の日本でヨーロッパほど感染が拡大しているかはわからないが(農水省側はしていないと強弁している)、その可能性が高いならばそのくらい徹底しなければならないと思う。安全に関わることなので、疑わしきはダメという形でやっていくべきであり、消費者側は業者から過剰と思われるくらい反応した方がいいと思うが、ただ農水省が肉骨粉を買い上げたり、経営が悪化した業者に融資するとなると、結局消費者も税金という形で負担することになってしまい、矛盾というか釈然としなくなる。

風評被害が一番怖いというような主張があるが、騒ぎを大きくしなければ、危険かもしれない食品が平然と店頭に並び、消費者は何も知らずにそれを食べてしまうことになる。業者は商品が売れなければ成り立たないが、企業の存続のために消費者は危険なものを食べなければならない義務はない。日本では倒産、廃業、失業は好ましくない事実として強調されがちだが、それは消費者に危険かもしれない商品を売りつけることを正当化しない。事業者が中小・零細であることも消費者に危険かもしれない商品を売りつけることを正当化しない。そのような企業は速やかに市場から退出すべきであると思う。

消費者にとって買わないという選択は最も明確な意思表示と思う。企業に要望を出すということも、インターネットの普及でより容易になったが、企業には無視する自由があり、多くの場合に実際そうしている。特にエンドユーザーと取引していない川上部門の企業はそうである。従って安全性が確認できないものは買わないという消費者の反応が、業者側からは過剰と思われようが、安全な食生活を守るため必要と思う。消費者が買うことは問題解決を先送りするだけになる。政府がきちんと対策を講じるまで油断できない。危機感がなさすぎる。その警鐘の為にも自衛としてボイコットせざるをえない。


業者は加害者である 「白黒がつくまで牛肉は食わない」という態度は完全に正しい。業者にとっては死活問題かもしれないが、消費者にとってはただ「国産牛肉を食わない」というだけである。それによって消費者は感染の確率を著しく減少させる。業者に加害者意識がないのが腹立たしい。そのような連中がまるで買い控える消費者が悪いかのように「風評」被害と主張して、マスメディアを利用して同情心を煽ろうとしている。それに乗せられて酪農家は被害者と言うお人好しが残念ながら少なくない。生産者から末端まで、いい加減な安全管理意識、狂牛病問題に対する無知無関心を改めなかったから、狂牛病が日本にも広まった。全頭検査開始後は畜産業者は卑劣にも高齢牛の出荷を見合わせることで感染の早期発見を妨げ、汚染を潜在的な形で拡大させようとしている。業者は絶対に加害者であって、被害者ではない。農家の図々しさはそこで被害者面するところである。

雪印乳業の食中毒事件でも雪印の営業職や酪農家がまるで被害者であるかのような報道があったが、一番の被害者は現実に食中毒に発症した消費者であることは勿論だが、結果的には何ともなかったにしても、不衛生な状態で生産された雪印製品を知らずに購入した(更には購入するかもしれない)多数の消費者も、雪印の営業職員よりもはるかに重大な被害者である。この狂牛病騒動でも危険部位を消費しうる消費者が一番の被害者になりうる存在であるにもかかわらず、売上が落ちた業者や廃業した業者、その従業員を被害者としてみる視点が強いように思われる。農水省、厚生労働省の対応を批判する見解もあるが、官僚が批判されるような対応をとったのは業者の利益を守るためであることを忘れてはならない。


肉骨粉 農水省流通飼料課長は肉骨粉を飼料に与えてはいけないと、行政指導として都道府県等に通知していた(1996.4.16)。しかし農水省が2001年9月に行った全国調査では、15道県の5129頭の牛が、肉骨粉や骨粉の混ざったえさを食べていたことが判明した(「行政指導で安全過信」読売新聞2001.12.11)。元々肉骨粉を飼料として使うことは農水省が奨励していたとの週刊誌報道がある。しかし農水省は組織として関与した事実はないとして否定している(「農水省『肉骨粉奨励していない』」報知新聞2001.12.11)。

法的拘束力のない行政指導でお茶を濁した農水省に対し、消費者が不信感を抱き、国産牛肉・乳製品を避けるのは正当である。しかし業者の利益を代弁して行動した農水省に対し、業者までもが批判するのは滑稽である。食品の生産者が自己の商品である食品の安全性について責任を有するのは当然のことである。仕事に関する情報を自分で集めるのも当然である。しかし「金儲け」に走った農協・農家は消費者を裏切って、安い英国産産肉骨粉に手を出した。輸入に頼った飼料で、目前に狂牛病の危機が来ているのに商品の安全管理を怠ったために、このような事態になった。これは業者が自己の責任で選択した結果である。それにもかかわらず行政の責任にするのは甘えであり、責任転嫁である。第2次世界大戦において、侵略地で殺人・強盗・強姦等、戦争犯罪の限りをつくした日本軍将兵が戦争犯罪として起訴されると上官の命令と言い逃れしようとするのと共通する。業者の意識がこの程度ならば、今後も国産牛肉・乳製品を避けるのが賢明である。


税金による救済反対 安全管理を怠り、危険な飼料を与えた結果、国産牛に狂牛病が感染した。要するに、自業自得である。安全性に問題を出した産業が立ちいかなくなることは、資本主義の下ではありうる。他に選択できる安全性が高い商品があるならばそちらに流れるのは自由競争社会の自然な流れである。それは競争力を自分達の怠慢で失っただけで、誰のせいでもない。牛肉産業は過保護にされているが、いかなる企業もメイン商品に安全性でリコールが出てる渦中で、まだ不安定な状態というのに「安全だ」とゴリ押し宣伝したら、企業の体質自体への不信感を招きそっぽを向かれる。

それにも関わらず、その自分勝手で人命軽視の畜産業者に、日本政府は国民の税金を使って「牛一頭につき、2万円の援助金」をはじめ、多くの保護をしている。そのため、今も日本の畜産業者はぬくぬくと生き長らえている。農家が公的資金投入で救済するのが当然みたいな顔をするのは、納税者からみて非常に不快である。納税者には言う権利がある。業者の利益を代弁する官僚や武部農水相の狂牛病発見当初の反応を覚えていれば特にそうである。役にたたない産業は速やかに市場から退出した方が、他の分野に資源を分配することになるから社会の厚生を増大させる。資金援助されないと成り立たない産業は国民の寄生虫である。安全管理を怠って有害な生産物を作って消費者に見放された結果なら自業自得である。


全頭検査(2001.9.18-) 狂牛病対策で厚生労働省は、食肉処理する全ての牛に対する検査を始める。わずかでも狂牛病の可能性がある牛を流通させないことが目的。「感染の危険性が高い脳や目、せき髄などの焼却」「感染源とされる肉骨粉の流通禁止」とあわせ、狂牛病予防システムが本格的に動き出す。感染の疑いのある牛が肉骨粉に加工されない体制も同時に整う。ただ、国内で初めて狂牛病と断定された千葉県の牛の感染経路が特定されないままでは、国民の不安は払拭されない。農水省は千葉県の牛の感染経路の徹底解明と、感染源とされる肉骨粉の牛への供与を確実に断ち切る対策の実施が求められている(「感染経路の解明不可欠」時事通信2001.10.18)。

再検査が必要とされた牛が出た場合、それを公表するかどうかの対応は自治体ごとに分かれている。18日は全国で通常の3分の1ほどの1400頭前後(朝日新聞集計)の出荷が見込まれる。全頭検査は全国117の食肉衛生検査所などで各自治体がエライザ法による1次検査を実施。ここでシロと言い切れないと判定された牛については、帯広畜産大、横浜と神戸の検疫所で精密検査(2次検査)を行い、確定診断をする。その牛はシロという結果が出ない限り出荷は停止される。このため厚労省は、シロと言い切れない牛が出ても、最終的にクロとなるまで公表を控えるよう自治体側に求めている。多くの自治体がこれに従っているが、都道府県レベル(食肉処理場のない福井県を除く)だけでも▽北海道▽岩手▽山形▽宮城▽福島▽長野▽神奈川▽三重▽和歌山▽岡山▽鳥取▽福岡▽長崎の13道県は精密検査に回す段階で公表するとしている(朝日新聞調査)。

「速やかに公表しないとかえって消費者の不安をあおる」(浅野史郎・宮城県知事)、「疑いのあるものが出たが食卓にはのぼらないと説明した方が安心をもたらす」(長野県)、「1次検査の特質上どうしても余分な疑いが出ることを広く知ってもらう方が得策」(鳥取県)といった判断だ(「狂牛病公表、13道県「疑惑段階で」18日から全頭検査」朝日新聞2001.10.18)。このほか京都府は18日検査分のみ公表。5県前後は17日夜になっても検討を続けた。また、公表は最終判定を待つものの「前日にシロとなった頭数を県のホームページに載せる」(香川県)といった自治体もある。全頭検査スタートに伴い、9月下旬から出荷の自粛要請が出ていた生後30カ月以上の牛の食肉処理も再開。安全が確認された牛は、早ければ18日午後には内臓が、19日には食肉が市場に出る。

検査の疑問 検査前の解体時、汚染が他の牛に広がらない方法を取っているか。千葉県のみ、カッターの歯をシングルユースにするとしていた。排水も含めた汚染物質の処理。検査後の精肉同士からの2次感染がないようにしているか。一時検査で擬陽性が出たものの内臓が市場に出回らないようにしてあるか。最終検査で陽性が出た場合、その日の市場の牛は流通させるのか。流通させる場合はどのような感染防止対策を取っているか。解体者の防御と精肉の2次汚染対策。一頭一頭のシングルユースで対処しているか。


狂牛病、欧州の病原体と一致(2001.9.27) 国内で初めて狂牛病の感染が確認された乳牛の病原体「プリオン」は、欧州で流行した病原体とタンパク質構造が一致しているとみられることが、農水省関連の動物衛生研究所(茨城県つくば市)の検査などでわかった。狂牛病のプリオンは欧州で確認されている一種類しかないことから、感染源が欧州産の肉骨粉飼料である可能性が極めて濃厚となった。農水省は、英国からの肉骨粉の輸入を1996年に禁止したが、その他の欧州連合EUからの輸入を禁止したのは今年1月。この間にEUから約8万トンの肉骨粉が輸入されており、対応の遅れによって同じ感染経路で発病する牛が見つかる恐れが出てきた。

最近厚生省内では、例の千葉の一頭は「突然変異」とか「孤発性」ということにしてはどうか、という空気が出ているらしい。本省から遠まわしに、「そっちの可能性も調べてね」という言い方で研究所に指示が出されている。当該牛に問題の肉骨粉を食べさせたという直接の証拠がないことを論拠とするが、イギリスより間接的に日本に輸入し飼料として牛に食べさせたことは明らかである。厚生省の研究所ですら、原因が輸入肉骨粉であることは確実視している。そもそも突然変異で国内に異型プリオンを持ったBSE牛が発生する可能性があるなら、そちらの方がもっと怖い。防疫では防ぎようがなく、国産牛への信頼を更に低下させる。


連合審査会で武部農相の責任問題追及(2001.11.16) 狂牛病対策問題で、衆院厚生労働、農水、経済産業委員会の連合審査会が開かれた。委員らは感染牛発生後の対応ミスなどを取り上げ武部勤農相らの責任問題を追及したが武部農相はこれを突っぱねた。しかし先月18日の安全宣言が牛肉の消費動向に裏目に出たと指摘された武部農相が弱気にも「全頭検査体制が整い、今後、食肉処理場から流通する食肉は安全なものしかないと申し上げただけだ」と釈明し、安全宣言という認識ではなかったことを強調した。

食べてはいけない部位 牛の脳・脊髄・骨髄・腸、目、扁桃(舌)。リンパ節・神経節を多く含む部位も避けた方が無難。食べると感染の危険がある食品はハンバーグ・ソーセージ・ミンチ肉、もつ料理全般、ラーメン・カップ麺(スープに牛骨髄使用)、コンソメ・ブイヨン・デミグラスソース・カレールー・フォンドボー(牛骨髄使用)、スナック菓子類(牛骨髄由来のエキス使用)、ヨーグルト・プリン類(牛ゼラチン使用)。

全ての肉が食べられなくなる? 豚や鶏も危ないと囁かれている。狂牛病の感染原因とも言われているエサの肉骨粉だが、これは豚や鶏にも使われていた。だから豚や鶏も、今は避けている人が増えている。鶏は半年、豚は1年位で食用にされる。従って発病する前に我々の口に入るわけで、かなり危険である。魚の養殖にも肉骨粉が使われている。一方、ともぐいが原因という説もある。これに従う限り、牛の肉骨粉を豚や鶏が食べても問題はないことになるが、牛でもしているならば豚や鶏の肉骨粉を飼料としている可能性も否定できない。加えて肉骨粉は環境も汚染する。

牛肉離れ 消費者に選択の権利がある以上消費量は戻らないだろう。代替となる食品もあるし、絶対牛肉を食べなければならない訳でもない。検査前の保管肉を放出したら二度と需要は戻らないだろう。農水省は問題を小さく考えすぎである。アメリカでは、ビーフエキス関係のもの、インスタントラーメンとかまで全部日本からの輸入禁止してる。当然日本政府の安全宣言は無視している。

日本政府の誤った対応が消費者の牛肉離れを招いたが、国産牛を避けるのは正当としても、無関係な米国や豪州産牛の売上も落ちている。消費者が外国産牛までも回避する理由としては2点考えられる。第一に外国産牛と表示されている商品に国産牛の肉が肉が混入しているのではないかとの懸念である。業者が一方的に付する表示が信頼できないのはその通りで、この懸念は正当である。雪印乳業は返品された牛乳に新しい製造年月日を付して再び出荷していた。つまり雪印乳業は製造年月日を偽っていたのである。

第二の理由には問題がある。国産牛に感染が発見されたのだから、未だ感染が発見されていない国の牛にも実は感染が広がるのではないかという懸念である。この発想の背後には和牛は安全という無意味な盲信があり、その和牛でさえ危ないのだから他国の牛が安全であるはずがないという、根拠のない自国優越の思想が見られる。これには未曾有の惨禍をもたらした日本軍の戦争犯罪について指摘されると、途端に他国のしたことをあげようとする軍国主義者と共通する危険性がある。

オーストラリア産の牛肉(オージービーフ)の安全性をアピールする広告が行われている。既にマクドナルド等の外食産業は自社の牛肉には国産牛は使われていないから安全であるというアピールを独自に行っている。これらの広報活動は暗に国産牛の危険性を示しており、消費者にとっては日本政府の欺瞞的な安全宣言以上に有益な情報である。欧州で狂牛病問題が騒がれた時、アメリカやオーストラリアでは、迅速に対策をとっていた。肉骨粉をはじめ、多くの危険なエサは、「これを食べる人たちのためにも、危ないエサは使わないでおこう」となった。その早急な対策が役に立って、アメリカ、オーストラリア産の牛肉が安全との主張は、日本の安全宣言と異なり、信頼することができる。


人への感染
感染の恐怖 「現時点で人間は感染するリスクは極めて低い」とする見解があるが(「国はもっと緊張感を」読売新聞夕刊2001.10.12(小若順一))、そのような立場でさえ感染の可能性は認めており、そのようなものを回避しようとするのは賢明な消費者の合理的な判断である。感染が確認されたのは1頭だけといっても狂牛病は伝染性があるから、1頭だけしか感染していないという状況の方が不自然である。しかも「1頭目の感染原因がいまだに突き止められていないのだから、感染の拡大を食い止めることはできない」(「国はもっと緊張感を」読売新聞夕刊2001.10.12(水原博子))。狂牛病の危険は決して大して危険でもないことではない。日本の流通肉は、諸外国には輸入を認められないような、粗悪なやりかたで精肉されていることは覚えておいた方がよい。クリーンルームで無菌服を着た人間が牛を解体しているようなイメージを持ってはならない。

そして狂牛病への感染が健康を害することは明らかであり、狂牛病への危険を表明することは興味本位で煽り立てることではない。この点で、生産者や政府は風評被害という言葉を用いているようだが、この時点で消費者側とは認識のギャップがあると思う。狂牛病の危険から牛肉を回避することは根拠のない噂に基づいているのではないからである。このような消費者の行動を「風評」と捉える立場からは、消費者の反応を「過剰」と受け止めるだろうが、消費者は「過剰」な反応こそすべきである。このような危険性のあるものを販売する業者は、安全性を調査し、その情報を積極的に公開することは当然である。それをせず危険性があるものを無責任に販売続けるならば、罪のない弱者である消費者を危険に陥れることになる。消費者の安全よりも企業の存続が優先するというのはエコノミックアニマルの発想だと思う。

危険部位は「脳、脊髄、目、回腸遠位部(小腸の最後の部分)。これら部位を含まない食肉、牛乳や乳製品は安全とされている」(「英国でこれまで100人以上が死亡」報知新聞2001.10.13)。この安全とされているはこれまで感染例がないということで積極的に安全と立証されたわけではない。この点で食肉に対しても不安は解消されていない。特に脊髄や内臓付近の肉は危険性が高い。そしてそれらの肉がくず肉として様々なものに混入されているため、慎重な消費者は原材料名に牛とあれば避けることになる。更にこれは好みの問題ですが、医学的には「安全」とされても感染していた牛の肉は食べたくないという素朴な感情もある。安全の問題は言い出せばきりがなくなってしまうが、だからこそ多くの消費者はたとえ農薬漬けの野菜を食べているとしても、せめて狂牛病の危険性のある牛だけは避けようとしているのだと思う。子供や家族がV-CJDにかかっても 国は非を認めないか、孤発性というだろうから出来る限り自衛するしかない。


クロイツフェルト・ヤコブ病 食肉を通じて感染した致死性痴ほう症の新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病患者が次々と見つかっている。狂牛病は脳をスポンジ状態にして脳神経を破壊していき思考力、記憶力を低下させていく。潜伏期間が非常に長いため、まだこの病気で死ぬ人はわずかだが、誰でもこのヤコブ病になる可能性を持っている。牛に発生した異常型プリオン蛋白が、人にも感染することは、1996年10月、世界最大の狂牛病汚染国であるイギリスの科学雑誌「ネイチャー」に研究論文が掲載され、動物実験で実証されている。 イギリス、フランスなどヨーロッパ諸国では、汚染された牛肉を食べ、経口感染したとされる狂牛病発症者が次々と出て、2001年度で110人に達した。近年、老人性の痴呆症の方が多いのも脳に侵入する除草剤の脳細胞破壊作用によるものとする見解がある。

日本で狂牛病に感染した疑いのある患者がいることが、明らかになった(2001.10.17)。患者は10代の女性で、今年夏から首都圏の総合病院に入院。狂牛病が人に感染して起きるとされる「新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病」の可能性がある。確実な診断にはあと3カ月程度必要とされるが、厚生労働省は「新変異型ではない」としている。患者は通常の日常生活を送っていたが、手が小刻みに震えるようになり、7月にけいれんの発作を起こして神経科の専門病院に入院、9月下旬に総合病院に転院した。更に症状が進み、痺れ、痙攣、筋肉萎縮、不随運動(ミオクローヌス)も起きるようになった。意志と関係なく顔面、四肢が勝手に動き踊るような舞踏運動も見られるようになった。

同時に記憶に傷害が出て痴呆症状も現れている。発症から3ヶ月目で歩く事も困難寝たきりの状態。これはクロイツフェルト・ヤコブ病に似た症状を示している。新変異型の診断には6カ月以上経過をみることが必要であり、ほぼ確実な診断をするためには、あと3カ月程度必要で、関係者は慎重な治療を進めている。尚、断定するためには、脳の解剖など、生存中の彼女には不可能な検査が多い。担当の厚生省健康局疾病対策課は「現在、うちに上がっている情報では新変異型の疑いのある例はありません。何らかの結果が出れば対策を考えていけるとおもうが…」(「首都圏在住女性に『狂牛病発症』」週刊文春2001.10.25)。国内でも過去に「可能性がある」とされた患者の例はあった。だが、いずれも最終的には違う病気とされている。

もし、新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病と確定診断が下れば、日本では初めての患者となる。新変異型は発症時の年齢が他のタイプと比べて若いという特徴がある。女性患者は海外への渡航歴もない。新変異型と確定された場合には、感染源は国内にあった可能性が濃厚になる(「首都圏の10代女性に狂牛病の疑い」日刊スポーツ2001.10.18)。クロイツフェルト・ヤコブ病には1遺伝性、2脳硬膜移植などによる原因、3原因不明の散発、4新変異型の4種類がある。厚生省から密かにCJD専門委員会(サーベランス)が派遣され、遺伝性、医原性のCJDである可能性は否定された。


犠牲者予想 「Sディーラー博士は下院農業保健委員会で狂牛病に侵された牛肉を食べたことによって狂牛病に感染し、200万人もの人が死亡する可能性もあるという最悪のシナリオを提示した」(石原洸一郎・狂牛病ショック(竹書房2001)28)。「2016年3月…いまやイギリスの国立安楽死施設は大盛況で、…クロイツフェルト=ヤコブ病で毎年50万人もの人が死んでいくのである」(リチャードローズ・死の病原体プリオン(草思社1998)259-60)。「ヒトの間での流行のピークは2015年あたりになるだろう。…そうすると2015年には年間約20万人が罹病することになる」(死の病原体プリオン251(英元政府農業委員レイシー教授))。

プリオンと除草剤 除草剤の毒性の特徴は遅発性で長い期間をかけて体を病気にしていき、食物連鎖で更に蓄積に蓄積を重ねていき、やがてガンという非常浄化装置を作らざるを得ないまでに進行していく。魚介類を筆頭に肉類、野菜、穀物等に残留した食物を食べるとまず肝臓に最も毒素が蓄積される。肝臓で処理できる限界を超えると非常浄化装置としてガン細胞を作らざるを得なくなる。生命体には少しでも寿命を長らえさせる為の色々な非常的生命防衛装置が準備されている。ガンも風邪も熱もインフルエンザもアトピーも咳も同じ目的で生じる。

普通の毒素は肝臓はじめ全身にその毒素が回るが脳にだけはいかないようにする血液脳関門という特別の機能がある。血液脳関門は異物の侵入から脳を守る障壁として働いている。更に血液脳関門は不要な老廃物や異物などが脳内に溜まらないよう種々の汲み出しポンプが解毒機構として働いている。脳神経近傍の環境を常に一定に保ち、高度な神経活動を行うことが出来るように脳を守る機能が備わっている。脳内で必要とされる栄養物質の多くは、水溶性が高い物質だが、通常なら血液脳関門は毒素を認識し透過させないように働く。ところが除草剤の毒性は超微粒子で人間や動物の創造設計図にない異常化学物質のため血液脳関門を透過してしまう。

このようにして生命維持の中心的働きをしている脳内に侵入してしまう。脳内に入った除草剤の毒性は脳細胞を破壊していき、生命を維持することさえできなくなる。脳内には除草剤の毒素を集めてガン細胞という浄化装置を作る訳にはいかないためにプリオンの登場となった。脳内に入った除草剤の毒性で脳細胞を破壊させないために除草剤の毒素を集めて分解して変異細胞に変えていたと考えられる。同時に脳細胞も毒素と共に少なくなっていくが、まだ脳神経は働くことができる。変異プリオンで脳が徐々にスカスカになっていく意味がこれで分かる。

除草剤残留の肉骨粉配合飼料を食べた牛が脳細胞まで破壊されて倒れるのを少しでも長く伸ばすためにプリオンが働いた。もしプリオンの働きがなかったら牛の寿命は3-4年は短くなったかもしれない。狂牛病の変異プリオンの働きで牛の寿命が4年近く伸びていた。テレビである畜産業者が5-6年前からよろける牛がいたということを証言していた。狂牛病検査が陰性であろうが、陽性であろうが今、市場に出ている牛肉は程度の差はあれ、ほとんど除草剤の影響を受けた牛肉であることは間違いない。

牛が生命を維持する上で最も重要な部分が脳であり、次ぎに脊髄、目である。脊髄が破壊すると姿勢を維持し、立つことができなくなり、目の細胞が破壊されると自由に動いて飼料を食べることも困難になる。牛が生命を維持し少しでも寿命を伸ばすためには脳、脊髄、目を守らねばならない。そこでプリオンの生命非常防衛装置が働くことになった。

通常の牛、豚、鶏の肉などで最も除草剤の毒素が溜まっているのが肝臓即ちレバーである。体内の毒素を処理する部分だからである。今、異常プリオンの残留する脳、脊髄、目が気にされているが肝臓、レバーも同じくらいの毒性である。この毒性によりガンや難病になる。1億人近い人がガンで亡くなっている。これから除草剤の蓄積による難病、奇病がどんどん増加していくだろう。新しいウィルスが新しい病気を起こすのではない。ウィルスは生命を守るための防衛役として働いている。除草剤や農薬の未知の化学物質、毒素群が複合濃縮して人体や動物達に新たな病巣を作っていく。


牛乳、雪印不祥事
ある農協系乳製品メーカーの元営業マン氏は「『成分無調整牛乳』と表示しながら、実際は調整した牛乳を30年も売ってきた」と証言する。ある食品問題専門家は、偽の「低温殺菌」牛乳があると指摘する(「食品だけではない 飲料表示にもこれだけの嘘」Yomiuri Weekly(2002.3.24))。国内にコンビニからスーパー、駅売店、宅配、その他パンの材料等、全てを賄うほど乳牛はいない。いれば、大袈裟に言えば新横浜から西は牧場、牧場、工場、民家、牧場といった風景になる。残念ながら、普通の生活の中で乳業はめったに目にしない。そのためほとんどが輸入している。しかも輸送コストを下げ、日持ちさせるために、粉状もしくはみずアメ状まで炊き込んで水分を飛ばしている。

栄養は成分分析するときちんと入っているが、ほとんど壊れている。たとえばカルシウムは体に取り込めないように変質する。現代人はあれだけ牛乳飲んで骨はもろい。これに地下水を汲み上げて戻して牛乳にする。高地・難所で取水され輸送コストのかかる、おいしい水より販売価格は安いわけだから、どのようにして造られてるか想像がつく。水を飲んでいた方がミネラル等も入ってるで体にはよいくらいである。乳牛の不健康な過剰搾乳はやめるべきだろう。そうすれば肉骨粉を飼料にする必要はない。

普通の牛乳は、放置しておくと分離してバターっぽいものからクリームっぽいもの等、色々に分かれて層ができる。しかし市販の牛乳はまったく変化せずに腐る。中身は、地下水と大量の油と大量の女性ホルモン、成長ホルモン、抗生物質、農薬等である。乳牛には飼料・注射で上記の薬品を過度に投与されている。勿論、牛乳に入ってくる。過度の加熱処理は牛乳ではなく、高カロリーの乳化した油になる。スーパーでバイヤーが良識的なところではビンに入った1本400〜500円する牛乳が置かれている。あれが最低ラインの牛乳である。食品売り場を観測する場合、その点だけを見てればそのスーパーの見識がハッキリわかる。


イメージ広告 全国牛乳普及協会は「やっぱ牛乳でしょ」という牛乳の良さをアピールする広告を積極的に出している。牛乳の消費を増加させたいという意図があるのは明白だが、執拗にイメージ広告を繰り返すところを見ると、それ程消費者の牛乳離れは激しいのか、牛乳は本当は健康に悪いのではないか、という疑念を深めてしまう。雪印乳業が出荷した牛乳を再度タンクに戻していたことは記憶に新しい。そのような食品の安全性を無視したやり方が戦後最悪の集団食中毒をもたらしたのである。「牛乳で白い血」という週刊誌記事もあった。イメージ広告の繰り返しは「原発は安全です」という原発宣伝広告と共通する。

雪印集団食中毒事件(2001.11.13) 雪印食中毒事件で返品された乳製品等の処理に不法があったとして、産業廃棄物法違反の疑いで滋賀県警は逮捕、家宅捜索を行った(「返品乳製品処理の不法委託で逮捕」報知新聞2001.11.14)。

雪印の牛乳から異臭(2001.12.7-) 雪印乳業札幌工場が7日から13日にかけ製造した学校給食用の牛乳を飲んだ生徒から「異臭がする」等の苦情が約130件寄せられた。札幌市保健所と同社で調査したところ、紙容器に吹き付けたポリエチレンの匂いが移ったものと分かった(「雪印の牛乳に『異臭』など苦情130件」報知新聞2001.12.16)。雪印の食品会社にあるまじき衛生無視の体質は戦後最悪の集団食中毒事件で強く批判されたにもかかわらず、懲りない会社である。

雪印食中毒事件初公判(大阪地裁2001.12.18) 戦後最大規模の約1万3000人が発症し、うち1人が死亡した雪印乳業製品による集団食中毒事件で、業務上過失致死傷と食品衛生法違反の罪に問われた同社大樹工場(北海道大樹町)元工場長、元製造課長、元製造課粉乳係主任(業過致死傷のみ起訴)の初公判が開かれた(「雪印元工場長ら過失認める」報知新聞2001.12.19)。検察側は冒頭陳述で、停電時に乳の温度確認を失念する等、同工場の杜撰な管理体制を詳述した。

しかも出荷前の脱脂粉乳から社内の品質基準を大幅に超える異常な数の菌が検出されたとの報告を受けながら、廃棄した場合の損失や責任問題を考え、半数をそのまま出荷、残りを再利用したと指摘した。社長は業務上過失致傷、専務は同過失致死傷容疑で書類送検されたが、不起訴処分となり、被害者が正当にも不起訴不当を検察審査会に申し立てている(「死亡との因果関係争う」読売新聞2001.12.19)。


雪印食品牛肉虚偽表示事件(2002.1.23) 雪印乳業の子会社「雪印食品」が昨年10月、オーストラリアからの輸入牛肉約14トンを国産牛の箱に詰め替え、業界団体に買い取らせていたことが判明した(「豪州牛 国産に偽装」読売新聞夕刊2002.1.23)。「『食中毒事件を起こしたグループとしての緊張感がなかったのだろうか。あまりにもまずい」(「雪印またか教訓生かせず」報知新聞2002.1.24(大木美智子・消費者科学連合会会長))。「今回の事件は、不注意などといった要因ではなく、税金を投入して行われた食肉業界への救済策を意図的に悪用したものであり、国民を欺く犯罪行為と言えよう」(中村敦「国民の信頼失う『雪印』ブランド」読売新聞2002.1.25)。雪印の反社会性が改めて明らかになった。

「『販売不振の原因はもともと行政の不手際にあるのだから』という、ゆがんだ被害者意識が気持ちの底になかったとは言えまい」(「編集手帳」読売新聞2002.1.24)。狂牛病でもそうだが、賢明な消費者が安全性への懸念から買い控えることに対し、生産者側には不当にも自己を被害者とみるような意識があると思う。それは「風評」という言葉に表れている。風評被害として片付ける限り、悪いのは「風評」に基づいて行動する消費者となってしまう。生産者がそのような意識でいる限り、消費者は生産者の製品を信頼して購入すべきではない。


雪印乳業、バター品質期限書き換え(2002.2.23) 雪印乳業が品質保持期限の切れた全国の業務用冷凍バターを、北海道別海町の同社別海工場に集め、期限を1年延ばして書き換え、アイスクリーム製造用等に再出荷していたことが判明した。同社の竹之内英毅常務らは記者会見で「品質や食品衛生法上の問題はない」と強弁し(「またか雪印」報知新聞2002.2.24)、今後も書き換えを続けるかのような無反省な態度を示した。しかし全国消費者団体連絡会の日和佐信子事務局長は正当にも「期限を書き換えても法的に問題がないというなら、そもそも表示の意味かないし、消費者として信用できない」と指摘した(「表示の意味ない」読売新聞夕刊2002.2.23)。

雪印乳業も雪印食品と同じことをしていることが白日の下に晒された。「加工乳の原料に加工乳を使ってぐるぐる回しましたが、沸騰させれば殺菌されるので安全です」「バターは冷凍保存させれば何年でも永遠に保つので、消費期限を改竄するのは社内ルールでは問題ありません」等、反社会的行為を当たり前の日常業務として行う企業に存在理由はない。

この問題を受け、高島屋は23日、雪印乳業のバターやチーズの取扱を自粛するよう全店に通知した。三越や京王百貨店は正当にも既に雪印食品の偽装事件を機に雪印乳業製品の取扱を原則中止している。一方、ダイエーは「法律違反ではなく、販売継続の方向」とする(「『乳業』再建に暗雲」読売新聞2002.2.24)。ダイエーは莫大な負債を抱え、店舗閉鎖や人員削減等、取引銀行主導で経営再建策が発表されている(「ダイエー再建へ最終案を発表」報知新聞2002.2.24)。危ない企業はお互いにかばい合うのだろうか。


虚偽表示
昭和路(大阪市中央区2002.2.28) 松坂牛専門店と称しているが、松坂牛として別の産地の肉を販売していることが判明した(「ニセ松坂牛販売」読売新聞夕刊2002.2.28)。松坂牛は全く入っていなかったという。昭和路は大阪市立小学校向けに国産と偽って輸入肉を納入した疑いがあるとして、大阪市から納入を禁止された食肉業者の関連会社(「大阪の『松坂牛専門店』で産地偽装」報知新聞2002.3.1)。

消費者対業者 私は消費者対業者という形で論を構成し、業者の利益よりも消費者の利益を優先させるべきとの価値判断を有している。業者といっても消費者としての側面もあり(但し会社は営利という目的を追求するために存在する)、また、消費者も従業員として生産活動に携わる面がある。そのため消費者・業者という言葉を使ってわけてしまうと、現実の人間活動の多様な側面を切り捨ててしまうことになる。これには危険な面があるが、多種多様なカオスである現実を理解し分析するためには、現実を言葉により観念化する必要があると思う。実際、社会科学はそうやって発展してきた。

勿論、理念型が現実とかけ離れてしまう危険性はある。とりわけ危険なのは国益や国民の利益、公益、公共の福祉という言葉だと思う。このような言葉を無条件で受け入れてしまうと、国民の内部にある利害対立を否定することになる。以上のように弊害は私も認めるが、それはモデルをより精緻化することで克服していくのが社会科学の傾向であり、理念型を用いて説明すること自体はとても有益なことと思う。消費者対業者で分析すると、消費者から見て業者は攻撃すべき対象としか捉えられなくなってしまうとの可能性はあるが、現実に消費者の利益と業者の利益は対立するものである以上、このような分析は国民共通の利益なるものを観念するよりも有益であると考える。


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