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林田力『東急不動産だまし売り裁判』 北芝健、石原伸司

 

北芝健... 1

北芝健氏からミクシィ年賀状が届いた。... 1

現役探偵らによるトークイベント... 2

警察問題のトークイベント【阿佐ヶ谷】... 5

【阿佐ヶ谷】ロフトAのグリーンカレー... 6

対決北芝健... 7

草食男子を語るトークイベント【阿佐ヶ谷】... 8

ロフトAの富士宮焼きそば【阿佐ヶ谷】... 9

テレビ... 10

「悲しい告白劇ジョー」自慢気のないトリビア... 10

 

 

 

北芝健

北芝健氏からミクシィ年賀状が届いた。

ネット時代の新たなファンサービス

元警視庁刑事で作家の北芝健氏がミクシィ年賀状をファンに送付した。記者(=林田)宛てにも北芝氏と親交のある作家・石原伸司氏が一緒に写っている写真付きの年賀状が届いた。Web 2.0時代の新たなファンサービスの一形態として注目される。

ミクシィ年賀状はSNS最大手のミクシィ(mixi)によるサービスである。住所や本名が分からないマイミクシィにも、日本郵便のお年玉付き年賀葉書で2009年の年賀状を郵送できる。年賀状を送りたい人はミクシィ上で送付先のマイミクを選択する。受取人にはミクシィからメッセージが送られる。メッセージの指示に従って住所を登録すると、ミクシィが年賀状配送手続きをしてくれる。

作家やコメンテーターとして活躍している北芝氏は、ミクシィのユーザーでもある。ミクシィの日記上において自身の出演する番組やイベント、書籍の出版についてアナウンスしている。元モーニング娘。の後藤真希さんがミクシィ内のプロジェクトSWEET BLACKにて新曲「Fly away」を発表するなどミクシィを利用したプロモーションはニュースにもなっているが、北芝氏もミクシィを効果的に活用している。

誰でもアクセスできるWebサイトと異なり、SNSは会員(登録者)でなければ閲覧できないクローズドなコミュニティである。そのため、可能な限り多くの人に告知したいプロモーションには一見すると向いていないように思える。

しかし、Webサイトは閲覧者側でアクセスしにいかなければ見てもらえないのに対し、ミクシィでは日記を書けばマイミクのトップ画面にも更新情報が伝達される。そのため、マイミクの目に留まり、閲覧される可能性が高い。何よりもマイミクという形でつながっていることが親近感を持たせてくれる。

北芝氏の面白い点はマイミクの希望者に年賀状を送付するにあたり、条件を付したことである。それはミクシィのレビュー機能を利用して書籍の感想を書くことである。対象の書籍は北芝氏の著書『続・警察裏物語』(バジリコ)などである。これはWeb 2.0の傾向を見事に捉えたやり方である。

従来の枠組みでは北芝氏のような作家は情報の送り手であり、ファンは受け手と位置付けられる。送り手と受け手の立場は固定化していた。しかし、インターネットの発達によって一般消費者も情報の発信者になれるようになった。消費者自身にも受け手に甘んじることをよしとせず、自己表現の欲求が存在していた。「インターネットが社会を変える」というと技術面に関心が集中しがちであるが、消費者の潜在的欲求を実現できる技術が整ったことが重要である。

北芝氏はマイミクに書籍の感想の発表を求めることで、消費者の表現欲を上手に刺激した。意識的であるかは別として、北芝氏はマイミクを単なる情報の受け手とは捉えていない。単に新しいシステムとしてインターネットを利用するだけでなく、インターネット時代のユーザー心理を踏まえている。世代的にも元警察官という経歴からもインターネットに対して保守的であってもおかしくないが、技術に振り回されずに上手に利用する姿勢は注目に値する。インターネット利用の面からも北芝氏の今後の活躍を期待したい。

 

現役探偵らによるトークイベント

現役探偵らによるトークイベント「小原誠が初めて明かす!! 〜探偵裏物語〜」が2008103日、阿佐ヶ谷ロフトAAsagaya/Loft A)で開催された。阿佐ヶ谷ロフトA東京都杉並区にあるトーク&ミュージックライブハウスである。

小原氏はオハラ調査事務所の所長で、探偵歴35年のベテラン探偵である。フィクション作品内では脚光を浴びるものの、実際に接することは少なく、あまり知られていない探偵の裏話をたっぷりと語った。

イベントは2部構成で進行した。第1部は小原氏を含む4人の探偵が登場し、探偵の苦労や失敗談、業界の将来について語った。司会者は体調不良で欠席したため、小原氏が司会も務めた。登場した探偵は事務所のオーナーもいれば、雇われ所員もいた。行政書士を兼ねている探偵もいて、バランスは取れていたと思われる。

最初に小原氏は自著『探偵裏物語』(バジリコ)を紹介した。笑いあり、涙ありの吉本新喜劇のような作品と説明した。今回のイベントはバジリコによる書籍の販売や著者によるサインも行われ、出版記念イベントの側面を有していた。

探偵業界については、探偵業法(探偵業の業務の適正化に関する法律)施行により、大きく変わったとする。契約トラブルを回避するために不動産取引のように重要事項説明書が必要になった。

契約条件については「言った、言わない」でトラブルになりがちである。私も東急不動産からマンションを購入した際、マンション竣工後に隣地が建て替えられるという説明を受けなかったために売買契約を取り消した経験がある。その裁判では重要事項説明書で隣地建て替えを明示していないことを証拠の一つとした。このように重要事項説明書は法的に重要な意味を有する書類である。

また、IT技術の発達・普及も探偵の仕事内容を変えつつある。たとえば小型のGPS装置をターゲットに装着すれば尾行をする必要はない。このため、10年後には従来型の探偵の仕事は消滅してしまうかもしれないとの悲観的な見方も出された。また、弁護士が増えている現在、仕事にあぶれた弁護士が探偵の仕事を奪っていく可能性もある。

情報が溢れており、比較的容易に情報を入手できる時代だからこそ、正確な調査・分析が求められるとまとめられた。加えて小原氏は探偵の面白みは達成感であるとし、少なくともここにいる探偵は金銭だけでは動かないと結論付けた。

1部の最後の方では、御堂岡啓昭氏が登場した。御堂岡氏はインターネット関係に詳しく、その方面での助言や調査などをしていると紹介された。探偵の調査では特定の専門知識が必要になることも多い。専門分野については、それぞれの専門家に依頼することになる。バランスの取れた探偵になるためには広く浅く知識を持つことが重要と小原氏は主張した。

2部では小原氏、石原伸司氏、御堂岡啓昭氏により、石原氏の活動を中心に子どもの問題が語られた。石原氏は「夜回り組長」として知られる作家である。山口組系の暴力団組長であったが、引退後は繁華街で夜回りを始め、非行少年少女の更生に尽力している。

石原氏は「子ども達は本気で話せば分かる」と力説した。少年少女から感謝される今は生きていて楽しいという。浮浪児であった自分の経験を元に「人間は、やる気があれば、いくらでも変われる」と主張した。親の気持ちで子どもは変われるため、いい親になって欲しいと観客に訴えた。

現役探偵や元暴力団組長という多彩な顔ぶれによるトークイベントでは、通常では聞くことができない話を聞けて興味深い内容であった。

 

「探偵歴35年のベテラン探偵!オハラ調査事務所 所長 小原誠が初めて明かす!! 〜探偵裏物語〜」

探偵、それは人生を覗き見る仕事。ベテラン探偵が明かす、誰もが知っている仕事の誰も知らない実態!調査する側、される側・・・それぞれの裏事情!!

【出演】オハラ調査事務所 所長:小原誠

【ゲスト】石原伸司(作家・元山口組系組長)、御堂岡啓昭(一般会社員)

現役探偵多数、ほか豪華ゲスト

 

1

ここ10年くらいでヤクザ的な風貌の探偵は減りつつある。しかし、腕の悪い探偵が雨後の筍のように増えてきた。技術を追求せずに金儲けの追及をする探偵とは話したくない。探偵業法の施行により、違法に近い活動に萎縮する傾向がある。そのこと自体は悪いことではないとしても、安易に金儲けしようという風潮が出てきた。探偵は法律も経済も知っているようで知らない。

個人情報意識の高まりによって、調査が難しくなった。

探偵の仕事には睡眠が重要。電車で寝てしまい、尾行中のターゲットを逃したことがある。気付いた時はターゲットが電車から降りていた。

探偵でもオーナーと雇われ所員では違う。所員は働いていても、オーナーは遊んでいる。

自分の子どもを連れて現場に行ったことがある。子ども連れだと怪しまれない。犬や猫をターゲットの家に敷地に投げ入れて、探すことを名目に敷地内に入って調査したこともある。

仕事がない若い頃は、色々な仕事をした。怖い人に軟禁されたこともある。今から思えば依頼者は経済ヤクザであった。最初は金払いがいいが、色々と難癖をつけて無理な仕事をさせようとする。行き先を留守番電話に残しておくなど危機管理に努めた。

ターゲットに見付かって警察に突き出された経験がある。詐欺師を追っていた。依頼人が詐欺師に調査中の内容を明らかにしてしまった。当然のことながら詐欺師は警戒し、尾行中に後ろに回られて羽交い絞めにされた。

アメリカの探偵はステータスが高い。

依頼者の多くは妄想型である。多くの人からストーカーされていると訴える。

盗聴器調査依頼で、実際に盗聴器が発見されるのは5-10%程度。自分の家の電話から盗聴器調査依頼をするのは止めてほしい。本当に盗聴されているならば、依頼が筒抜けになり、対処されてしまう。外の公衆電話から依頼すべき。

盗聴器の電波は20-30m程度まで飛ぶ。従って、その範囲内で盗聴している人がいる。高度な盗聴者は、その範囲内に拠点を作り、電波を経由させる。公安警察が日本共産党幹部宅を盗聴した事件では電信柱で電波を経由していた。

探偵は考えられているよりも変装をすることはない。変装までする必要がある場合、スタッフを変えればいい。

 

2

浮浪児であった石原氏を拾ったナイトクラブのホステスは、彼に毎日、新聞を読ませた。その女性は女神のように思っている。

石原氏は突っ立っているだけの警察官を一喝した。

「子どもを殺したい」「親を殺したい」というメール相談が沢山来る。親が子どもから逃げている。子どもに知られずに引越ししようとする親もいる。

今の子どもは一日中勉強を強制され、刑務所にいるのと一緒である。

ヤクザは抜けるのが難しいと言われるが、幹部は簡単に辞められる。幹部が辞めれば、そのポストに就くことができる。表向きは慰留しつつも、内心では歓迎する。これに対し、下っ端が辞めると、その上が下っ端の仕事をしなければならなくなる。だから簡単には辞めさせてくれない。

 

警察問題のトークイベント【阿佐ヶ谷】

トークイベント「対決!! 公安 VS 右翼 〜北芝健と鈴木邦男の邂逅」が2008122日、阿佐ヶ谷ロフトA(杉並区阿佐谷南)にて開催された。北芝健氏、鈴木邦男氏、寺澤有氏という多彩な顔ぶれが出演したイベントである。

北芝氏は元警視庁刑事で、公安に所属したこともあるという。現在は犯罪学者や作家として活動している。鈴木氏は右翼団体・一水会顧問である。警察から朝日新聞社支局などに対するテロ事件・赤報隊事件の容疑者リストとして実名公表されたことがある。また、雑誌「SPA!」の連載で赤報隊に触れた際は家宅捜索を受けており、警察には因縁がある。寺澤氏は警察批判で名を馳せたジャーナリストである。対極に位置する人々が一堂に会するだけでも興味が湧く。

最初は司会の御堂岡啓昭氏と北芝氏の雑談で幕を開けた。北芝氏は飲み物にアイスティーの氷抜きを注文し、急激に熱いものや冷たいものは健康に悪いとアンチエイジングの知識を披露した。また、アフガニスタン旅行について話した。この内容は著書『やんちゃ、刑事。』で詳しく紹介されている。

この後に鈴木氏と寺澤氏が登場し、本論に入る。向かって右端から御堂岡氏、北芝氏、鈴木氏、寺澤氏が座った。鈴木氏と北芝氏は早稲田大学の先輩後輩の関係にある。また、寺澤氏と御堂岡氏は同じ中央大学出身である。

まず、北芝氏が警察から見た右翼について発言した。既成右翼は9割くらいが暴力団である。地上げや総会屋などで資金を得ている。それとは別に鈴木氏の一水会のような民族派右翼があるとする。赤報隊事件で警察が鈴木氏を敵視したことについては、「公安はストレスがたまっている。(鈴木さんと)友達になればいいのに」と発言した。

これを受けて鈴木氏も「警察も日頃は一緒に会って酒を飲んでいる、女遊びもしている。新左翼への対応とは全然違う」と応じた。

寺澤氏は警視庁蔵前署による拳銃押収でっちあげ事件の取材中に警視庁公安総務課から尾行された経験を紹介した。東京の自宅から取材先の福島県までライトバンで尾行されたため、朝日新聞福島支局に駆け込み、支局員にライトバンの写真を撮影してもらった。公安捜査員の取材妨害に対し、寺澤氏は国家賠償を求めて提訴したが、警察側はオウム真理教捜査の一環と言い張ったという。

この国賠訴訟は御堂岡氏と寺澤氏の接点にもなっている。裁判を傍聴した御堂岡氏は寺澤氏と面識を有することになる。2007年のインターネット掲示板「2ちゃんねる」の閉鎖騒動に際しては、「2ちゃんねる」閉鎖を狙う側が対「2ちゃんねる」訴訟に勝訴した経験のある寺澤氏に接触した。これに対し、御堂岡氏は「彼らは詐欺師だから」と説明したという。

休憩を挟んだ後半にはゲストとして石原伸司氏が登場した。石原氏は元暴力団組長で、現在は作家である。繁華街に立って少年少女の構成に尽力しているため、夜回り組長の異名を持つ。石原氏は警視庁小岩警察署で留置中に酒食を供された厚遇ぶりを語った。暴力団組長を懐柔して情報を取ることが警察の目的であったのだろうと石原氏は推測する。これは写真週刊誌に掲載され、国会で取り上げられるほどの問題に発展した。

他には選挙違反の冤罪事件である志布志事件やロス疑惑の三浦和義元会社社長の自殺、中央大学教授刺殺事件などの事件について興味深い発言がなされた。最後は出席者から出演者に対する質問コーナーにあてられた。国松警察庁長官狙撃事件や元厚生次官宅連続襲撃事件などについて質問された。

記者は東急コンツェルンが暴力団に乗っ取られそうになった背景について、北芝氏に質問した。これは北芝氏が著書『警察裏物語』で指摘していた内容であり、詳しく知りたいと思っていたものである。北芝氏によると、東急の脇の甘さや創業家である五島家の付き合いの派手さが暴力団に付け込まれる要因となったという。

バックグランドや思想が異なる人達により突っ込んだ議論がなされ、有意義なイベントであった。

 

【阿佐ヶ谷】ロフトAのグリーンカレー

東京都杉並区の阿佐ヶ谷ロフトAAsagaya/Loft A)は200712月にオープンしたTalkMusicライブハウスである。中央線文化の情報発信基地として毎日、様々なイベントが開催されている。サブカルの発信地に相応しく提供される料理もB級グルメや多国籍料理が多い。記者が訪れた2009122日の「本日のカレー」はグリーンカレーであった。

この日はトークイベント「対決!! 公安 VS 右翼 〜北芝健と鈴木邦男の邂逅」が行われた。元刑事の北芝健氏、右翼団体顧問の鈴木邦男氏、ジャーナリストの寺澤有氏という多彩な顔ぶれが、警察の誤認捜査やメディア操作など一般では聞けない裏話を披露した。

グリーンカレーは緑色のハーブ類を用いるために緑がかった色になる。カレーと言えばインドであるが、グリーンカレーはタイ料理である。阿佐ヶ谷ロフトAで出されたカレーは緑というよりも灰色がかっていた。辛いのだが、甘いという不思議な食感である。ココナッツミルクの甘いコクの中に唐辛子の辛さが引き立てる。

阿佐ヶ谷ロフトAは飲食料金がイベント出演者のギャラになるという独特のシステムをとっている。そのためか、値段に対する料理のボリュームは少なめであるが、このグリーンカレーには野菜や肉がふんだんに入っており、栄養バランスも良さそうである。

今回は出演者の人も皆カレーを注文して食べた。北芝氏はイベント開始前にスパゲティを食べていたというが、美味しくてカレーをお替りしたほどである。北芝氏はインドの現地カレーも食べたことがあるが、日本で食べるカレーが美味しいと言う。ゲストとして出演した元暴力団組長の石原伸司氏も「(服役していた)府中刑務所のカレーより美味しい」と発言した。

イベント出演者と参加者が同じものを食べて、味を談義するというのもロフトならではの不思議な感覚である。イベントの本題の話も興味深かったが、食べ物談義も中々味があってよい。

 

対決北芝健

質問:国松長官狙撃事件で逮捕された小杉敏行巡査長は実行犯か。

北芝:シロ説を採る。彼はマインドコントロールを受けて、捜査妨害をしていた。彼には犯行時刻にアリバイがある。防犯モニターに映っている。

質問:暴力団から見て警察をどう思うか。

石原:暴力団は警察を怖がっている。警察は最大の暴力団。

今の時代は右翼も左翼もない。オバマ大統領のように日本を良くすることを考えなければならない。麻生太郎首相には庶民の感覚がない。

人は出会いによってコロッと変わることができる。ズルイ人間は変われない。命を惜しんでいたら殺される。

御堂岡:石原さんと北芝さんの共通点は威勢の良さと人助け。

質問:名刑事とされる平塚八兵衛について、どう思うか。

北芝:取調べ中に被疑者を殴りまくった。恐怖によって口を開かせていた。技術を使っていたのか疑問がある。

鈴木:あの人が赤報隊事件の担当でなくて良かった。

質問:最近の暴力団は石原さんのような任侠的な方とは別に、表の経済に進出する経済ヤクザが増えている。著書の『警察裏物語』では東急グループが暴力団に乗っ取られそうになったと書かれてある。その辺の事情を詳しく聞かせて欲しい。

北芝:東急グループには脇の甘さがあった。創業家の五島一族はお坊ちゃんで付き合いが派手であったことが要因になっている。この事件が暴力団規制のきっかけになったという面がある。

質問:過去に過激派をしていた。夜中に事務所を引越ししたが、警察にばれてしまった。どのようにして分かるのか。

北芝:運送屋やメンバーが付き合っている恋人から聞くことが多い。レンタカーを借りた場合は、そこから足取りを追える。

質問:元厚生労働省事務次官連続殺害事件について

北芝:バックがいる筈。真犯人は国に対して深い恨みを持っている。行政手続きで不愉快な経験をしたのではないか。

御堂岡:最後に出演者から一言お願いする。今は右も左もない。日本の平和を守り、日本の劣化を防ぐ。

寺澤:警察に顕著だが、あまりにも弱いものイジメがはびこる社会になっている。警察組織の内部には深刻なイジメが存在するが、イジメられた側も何で簡単に自殺するの、と疑問に思えるくらいに簡単に自殺してしまう。下の側が一矢報いるようになれば、トカゲの尻尾きりに終わらず、上も気をつけるようになるのではないか。

鈴木:批判するだけでは何も変わらない。北芝さんや石原さんのように体を張っている人は稀有。『公安警察の手口』には大きな反響があった。自分も尾行されているという相談が増えた。中には明らかに被害妄想的なものがあった。いくら違うと言っても理解してくれない。北芝さんが対応してくれた。仲間内だけで声をあげている人は力にならない。北芝さんや石原さんを尊敬する。

石原:日本は苦しい限りだが、挫けずに頑張ろう。日本をよくしよう。

北芝:最近は風流の嗜みとして、短歌や川柳を作っている。次回に披露したい。

太宰美緒:裏社会について知らないことばかりであった。最初は詐欺師の役に抵抗があったが、今は騙しの演技が楽しい。表現者として何ができるか考えたい。

※太宰氏はテレビ東京系で放送中のドラマ「サギ師リリ子」で木村晴香役を演じている。

御堂岡:ここにいる人は皆、崖っぷちで命を懸けている。ギリギリのところで活動している。

 

草食男子を語るトークイベント【阿佐ヶ谷】

トークイベント「オールトークアバウト ラブ&セックス」が2009528日、阿佐ヶ谷ロフトA(杉並区阿佐谷南)にて開催された。出演者は犯罪学者の北芝健氏と作家の二松まゆみ氏という異色の顔ぶれである。

北芝氏は元警視庁刑事としての実体験を中心に警察の裏話などの著者で有名である。著作ではケンカやヤクザとの戦いなどの暴力的な描写も少なくないが、当人は力と愛を同一とする力愛同一(りきあいどういつ)をモットーに掲げる。北芝氏は愛を貫くには力の裏づけが必要あるが、愛のない力は単なる暴力と主張する。

これまで北芝氏は阿佐ヶ谷ロフトAで元暴力団組長や右翼活動家と硬派なトークイベントを開催してきた。これに対して今回は力愛同一の精神から女性出演者やゲストと愛と性について語る趣向である。対談相手の二松氏はセックスレスやEDなど夫婦仲に悩む人をサポートする「恋人・夫婦仲相談所」の所長である。二松氏の知人であるミス東大(2007年)の中井裕子氏と週刊SPA!の女性編集者(WEB SPA!「新人女子編集者のドタバタ奮闘記」で有名な「あみすけ」氏)もゲスト出演した。左から中井氏、あみすけ氏、北芝氏、二松氏、司会者の御堂岡啓昭氏の順で座った(写真参照)。

イベントではメディアで話題の草食男子(草食系男子)が取り上げられた。草食男子という言葉が頻繁に取り上げられているが、草食男子の定義は人によって異なる。文科系男子であったり、料理好きだったり、甘いもの好きだったりなどである。言葉先行で実態がないのではないか問題提起された。

中井氏はカッコつけるために草食を自称する男性ばかりであり、ムッツリスケベをごまかしているに過ぎないと辛辣な評価を下した。一方、北芝氏は環境ホルモンや残留農薬が人体に悪影響を及ぼした結果ではないかと医学的な視点を提示した。

イベントで明らかになった大学別の学生の性愛行動の相違も興味深い。御堂岡氏が在籍していた中央大学多摩キャンパスは周囲に何もないため、校舎で性愛行動をする学生も少なくなかったという。一方、校舎でする東大生は少ない。これは東大生が真面目だからという訳ではない。意外にも本郷キャンパスの周囲にはカップルズホテルがあるため、あえて校舎でする必要がないためである。

本郷界隈にカップルズホテルが多いのは根津遊郭があった名残である。根津遊郭は明治21年に洲崎(現:江東区東陽)に移転した。記者は大手不動産会社から不利益事実(隣地建て替えなど)を隠して新築マンションを騙し売りされたが、そのマンションは洲崎遊郭があった江東区東陽にあった。この遊郭つながりで記者は本郷界隈の独特の雰囲気に詳しい北芝氏に親近感を抱いた。

キャンパス周辺の環境で学生の性愛行動が変わるというイベントの指摘は、人間の心理や行動が環境に影響を受けることを意味する。記者は不利益事実によって環境が悪化したマンションの売買契約を取り消して別の場所に移り住んだが、その選択の正しさを実感したイベントであった。

 

DSCF0445.JPG トークイベント風景

 

ロフトAの富士宮焼きそば【阿佐ヶ谷】

ライブハウスの阿佐ヶ谷ロフトA(杉並区阿佐谷南)で2009528日に富士宮焼きそばを食べた。阿佐ヶ谷ロフトAは中央線文化の情報発信基地として毎日、様々なイベントが開催されている。記者は北芝健氏と二松まゆみ氏が愛と性を語るトークイベント「オールトークアバウト ラブ&セックス」のためにロフトAを訪れた。

ロフトAでは、ご当地物の焼きそばを日替わりで提供する。この日の焼きそばは富士宮焼きそばであった。ちょうど前日27日に放送された情報バラエティ番組「シルシルミシル」(テレビ朝日系列)のコーナー「ミルミルオハツ」では富士宮焼きそばを取り上げていた。これもあって記者は迷わず注文した。

富士宮焼きそばは静岡県富士宮市で成立した焼きそばで、B級グルメの祭典B-1グランプリでグランプリを獲得したこともある。東京から芸能人が富士宮市に食べに来るほど名高い存在になっており、町おこしの成功例として紹介されることもある。

富士宮焼きそばの通常の焼きそばとの相違点は大きく2点ある。

1に削り粉をふりかけていることである。ロフトAの富士宮焼きそばには削り粉が厚くふりかけられており、ご当地物以上に富士宮焼きそばらしさを強調していた。

2に麺のコシの強さである。通常の焼きそばと比べて硬めの弾力があり、非常に噛み応えがある。値段は800円でロフトAのメニューでは高い部類に入るが、噛み応えがあるお蔭で費用対効果は中々のものであった。阿佐ヶ谷ロフトAが料理面でもサブカルチャーの発信地であることを示すメニューである。

 

テレビ

「悲しい告白劇ジョー」自慢気のないトリビア

企画番組「サタデーバリューフィーバー」(日本テレビ系列)は200966日に「さまぁ〜ずの悲しい告白劇ジョー」を放送した。これは日本テレビの番組スタッフが新たな番組を持つべく、面白い企画を持ち込み、実験的に放送する番組である。

「悲しい告白劇ジョー」は世間で色々と誤解されている方々が「悲しくも本当のこと」を告白する企画である。イメージと現実の間にあるギャップや出来れば聞きたくなかった悲しい現実などを明らかにする。

MCは大竹一樹(さまぁ〜ず)と夏目三久で、パネラーは三村マサカズ(さまぁ〜ず)、瀬川瑛子、関根麻里、山里亮太(南海キャンディーズ)である。告白者が登場して、情けなくも意外な告白をする。告白内容に納得するとパネラーは「なっとく」と書かれた棒を掲げる。

コンセプトは「トリビアの泉」に類似するが、決して二番煎じではない。「トリビアの泉」が明日人に教えたくなるような雑学・知識を紹介する。これに対し、「悲しい告白劇ジョー」は聞きたくないような情けない告白が中心である。ここには博識をひけらかすような自慢気な要素はない。それ故に視聴者は楽しんで観ることができる。

告白者は企業(ケンタッキー・フライドチキン)、キャラクター(『ルパン三世』の銭形警部)、歴史上の人物(サド侯爵)とバラエティに富む。また、元警視庁刑事の北芝健氏が警察の実態を説明する一方で、熱帯魚飼育が趣味という保阪尚希氏がピラニアの習性を明らかにするなど、趣味の世界から職務経験に裏打ちされた内容までバランスが取れている。特に北芝氏の告白は多くの刑事ドラマを否定しかねない衝撃的な内容であった。反対にフィクションだからと思われた刑事ドラマの設定が現実の刑事も行っているとの指摘もあり、意外性を楽しむことができた。

構成は最初に告白者が告白し、詳細な解説がなされ、パネラーが納得したか判定することの繰り返しが基本であるが、ワンパターン化しないように工夫されている。「笑点」の座布団運び役で有名な山田隆夫の告白では一度パネラーに否定的な評価をさせてから改めて検証した。また、サド侯爵の告白ではパネラーが簡易SM診断を行った。

「悲しい告白劇ジョー」には「トリビアの泉」とは異なる味わいがあり、是非新番組になってほしいと思わせる企画であった。