『不完全な魔法使い』

林田力

マーガレット・マーヒー著、山田順子訳『不完全な魔法使い』(東京創元社、2014年)は架空世界を舞台にしたファンタジー小説である。上下巻から構成される。舞台は中世ヨーロッパ風のホード王国であるが、北が暖かく南が寒い南半球の世界である。これは著者がニュージーランドの作家であるためである。先住民族と後から移住した支配層の民族が異なる点もニュージーランド的である。

主人公ヘリオットは自分が他者と異なることを悩む少年である。魔法使いの才能があることが分かり、生まれ育った場所や家族から引き離されて王宮に召される。但し、ヘリオットは唯々諾々と従った訳ではなく、抵抗する。物語全体から見るとヘリオットの抵抗は無意味なものであった。しかし、その行動はヘリオットを運命に流されるだけではない、自我のあるキャラクターにしている。

普通の小説ならば、主人公が魔法使いの能力に目覚めたことで血湧き肉踊る冒険が始まるが、本書は異なる。自分が何者であるかが最大のテーマである。他の登場人物についても同じである。政治的な陰謀も示唆されるが、主人公らの主たる関心事ではなく、添え物的な扱いである。

ファンタジーの舞台でありながら、私小説のような趣がある。ヘリオットの一人称は「おれ」と訳されている。この点も中世風ではなく、自我に悩める現代人的である。登場人物が直面する障害もファンタジー世界の設定であるが、現代人の自分探しの寓意のようにも読める。

本書の魔法使いは不思議な存在である。最初は王都ダイヤモンドという都市に組み込まれた存在のように描かれた。終盤では自然との調和を志向する。「木や草と溶けあい、水となって流れ、医師の中に閉じこもる」(241頁)。都市から自然へ、というメッセージが感じられる。


     
     
     
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