『NARUTO―ナルト― 7』

岸本斉史『NARUTO―ナルト― 7』(集英社、2001年)は中忍選抜試験の第二の試験の続きである。表紙は、うずまきナルト、うちはサスケ、大蛇丸である。

大蛇丸と手下の謎、呪印の謎、他の受験者たちの闘い方と、この後の物語に続く話が出てくる。呪印によってよるサスケは禍々しいまでの強さを示す。我愛羅は圧倒的な強さを見せる。さらに実力を隠すカブトと猛者が次々と現れる。

他のキャラクターを活躍させるためか、序盤はナルトが蚊帳の外に置かれる。物語の主人公に向かない存在と言われてしまう(54頁)。自虐的作品である。『BLEACH―ブリーチ―』も主人公に華がないと言われた。

この巻では人気投票が発表された。ナルトは主人公であるが、1位を逃した。一見すると昼行灯であるが、実は実力があるというキャラクターは人気がある。だらけたところは魅力であり、憧れである。早くに退場したが、白と桃地再不斬もランクインしている。強烈な印象を残したキャラクターであった。

『NARUTO―ナルト― 6』

岸本斉史『NARUTO―ナルト― 6』(集英社、2001年)は中忍選抜試験の第二の試験である。表紙は春野サクラと山中いのである。

不気味な森で巻物の争奪戦に挑むが、通常の試験で終わらず、陰謀の動きがある。本来はナルト達にとって中忍選抜試験を受けるだけでも大変なことである。それだけでもドラマになる。ところが、中忍選抜試験には出てこないような強敵と戦わなければならないナルト達は御愁傷様である。

序盤の波の国の任務でも本来の任務では出てこない強敵と闘うことになった。このような展開は物語を緊迫したものにする効果はある。但し、実力のバランスを壊すデメリットがある。上忍を舜殺するような相手と戦って生き残ることは非現実的である。

この巻ではサクラが決意を見せる。サクラもナルトやサスケには比べられないが、虐げられた過去を持っていた。サクラは額の広さをコンプレックスとしているにも関わらず、額を目立たせる髪型をしている。これは不思議であるが、その理由が明かされる。これは納得できる話である。自分が良いと選ぶ自分の顔写真よりも、他人が選ぶ自分の顔写真の方が評判は良かったりする。

『人間の条件』

林田力

ハンナ・アレント著、志水速雄訳『人間の条件』(ちくま学芸文庫、1994年)は全体主義の問題に向き合った政治哲学の書籍である。

本書はジャン・ジャック・ルソーについて、国家の抑圧に対する反抗ではなく、「人間の魂をねじまげる社会の耐え難い力にたいする反抗や、それまで特別の保護を必要としなかった人間の内奥の地帯にたいする社会の侵入にたいする反抗」を評価する(61頁)。この視点は集団主義的な日本社会にとって特に重要である。

本書は詩や音楽、小説のような芸術の隆盛と連動して建築のような公的芸術が衰退したと指摘する(62頁)。ここにはトレードオフの関係がある。公的芸術は壮大であるが、集団的な成果を追求することは個人を押し潰す面がある。大勢の人を駒としなければ成立しない芸術が衰退することは個人主義の見地から好ましいことになる。

本書はプルードン解釈も面白い。プルードンは私有財産を批判したが、全面廃止には躊躇したとする(95頁)。何故ならば全面廃止は暴政というより大きな悪をもたらすためである。これはソ連型社会主義の失敗を予見する指摘である。

その上で本書は私的領域の重要性を指摘する。金儲けのための私有財産ではなく、生活の場として私的領域が保護されるものである(102頁)。この点はマネーゲームや競争重視の自由主義者や新自由主義者にはき違えがあるだろう。


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